もりだくさんな1日、まず藤原新也の個展を見に世田谷美術館へ。

 

 

 

 

 

インド、チベット、イスタンブール、アメリカ、台湾、香港…。

ガンジス河のほとりで死期を悟った導師が自ら印を結んで一人で死んでいく姿や、斎場で焼かれる遺体、晩年の瀬戸内寂聴、どの写真からも「生」と「死」のひりひりとした感覚が伝わる。

 

実のお父さんの臨終を捉えた一連の写真は、いまわの際のお父さんに「チーズ!」と声をかけてお医者さんをドン引きさせながら撮影したもの。写真家魂をどんな時にも忘れない本人もすごいけれど、意識がなかったはずなのに、その息子にとびきりの大きな笑顔で応えたお父さんもすごい。藤原新也のスケールの大きさは一代ではならず、と感じ入りました。「生ききることの大切さ」、「死は訪れるものではなく、本人が自ら選び取るもの」を、パワフルな作品の数々から教えてもらった気がします。

 

美術展の後、スティーブ・ライヒの曲を加藤訓子率いるパーカッショニストが演奏するコンサートのため目黒パーシモンホールへ。

曲目は…

マレット楽器、声とオルガンのための音楽
ナゴヤ・マリンバ(マリンバ2)
マレット・カルテット(マリンバ2,ヴィブラフォン2)

シックス・マリンバ・カウンターポイント
ヴァーモント・カウンターポイント(ヴィブラフォンとグロッケン編曲版)
ニューヨーク・カウンターポイント(マリンバ編曲版)

 

マリンバやヴィブラフォンって演奏の一部という位置付けでしか聞いたことがなかったので、今回のように主役として聞いてみるとその音の深さと力強さがとても新鮮。体の底からリズムが湧き出すようなライヒの曲もすばらしかった。