死海からアンマンに戻る途中、アンマンの手前にあるジェラシュ遺跡に寄りました。

ぺトラの後では、どんな遺跡も小粒に見えちゃいそう…との懸念はどこへやら、
ここはここですごく広いうえ当時の豊かな暮らしがうかがえ、「アラブのポンペイ」と
呼ばれているのにも納得!

ジェラシュはローマ帝国時代、ダマスカスなどと並んで十大都市に数えられた街。
馬車の輪だちの残る舗装道路が中央に走り、その脇には列柱がずらり。
ヨルダンは地震国で、倒壊してしまった建物も多いそうですが、それでも2000年前の繁栄ぶり
がはっきり見てとれます。

あくび@NY→ロンドン-shopping mall
凱旋門、競馬・戦車競技場を抜けてしばらく歩くと、当時のショッピングモールが
ありました。

まん中の噴水を取り巻くようにしてお店の跡が残っています。

あくび@NY→ロンドン-butcher
ショッピングモールの1軒は、肉屋さん。

動物を象ったカウンターに板を渡して、肉を置いていたそうです。
2000年前の肉屋さんはおしゃれだったんですねー。

あくび@NY→ロンドン-oval plaza
たまご形の広場。

人々の憩いの場で、ときには中央の壇で王さまから重要な発表が行われたらしい。

あくび@NY→ロンドン-street
馬車が行き交ったであろう、列柱通り。

歩行者が安全に通りを渡れるよう、ちゃんと横断歩道もありました。

あくび@NY→ロンドン-ninpheum
ジェラシュで個人的に一番気に入ったのが、このニンファエウム(泉)。

2階建てで、当時は1階にも2階にも彫像が飾られ、1階のそれぞれの彫像からは
水が吹き出ていたそうな。

建物の前は小さいプールになっていて、泉全体を想像するにトレヴィの泉の原型みたいな、
華やかな造りだったのでは。

この泉は紀元2世紀に建てられたそうですが、1800年前のものとは思えない
完成度の高さでした。
ローマ人って建築の天才だったんだなぁ、と感心しきり。

あくび@NY→ロンドン-theater
劇場では、子供たちがママたちに歌を披露中。

あくび@NY→ロンドン-temple
女神アルテミスの神殿。

ほかの神殿や建物に比べてもひときわ重厚で柱の装飾も美しいのは、アルテミスが
街の守護神としてもっとも重要な存在だったからだそうです。

あくび@NY→ロンドン-church
キリスト教が国教となった後、6世紀に作られた教会には今も美しいモザイクが
残っていました。

神殿、泉、ショッピングモール、劇場などなど、当時の人たちの息づかいが聞こえて
きそうな街並みで、いろいろ想像しながら歩くのはすごく楽しかった。

いまでもかなりの規模ですが、実は遺跡のまわりには発掘を待つ丘がまだまだ広がって
いました。アメリカや日本の大学の発掘隊がヨルダン政府と協同で発掘に取り組んでいて、
ガイド氏いわく「掘ればなにかしら必ず出て来る」そうです、笑。