沸かしたてのお風呂学生のころ経済小説をよく読んだ。その中で、家庭のある男が浮気相手の女性が住むアパートでお風呂に入る場面があった。石鹸や入浴剤の匂いで浮気がばれるかもしれないと、それらを使わずお湯で身体を流したり入浴したりしていた。子供心に“成る程”と思ったが、今のところ試す機会はない。有吉佐和子さんの作品にも入浴シーンがよくある。女性が主人公のことが多いせいか、浮気相手の男性の家のお風呂を沸かして入ることもあれば、女性同士で入る場面もある。いずれも不思議といやらしさがない。文学だなぁと思う。新しいお風呂で入浴剤がまだ入っていないとき、よく有吉作品を思い出す。