本題に入る前に少し自分語りをさせて頂くと、僕は数年前から、風呂から出た後無性に上半身全体が痒くなる体質だった。

それを自覚してからは市販の保湿クリームを塗って対応していたのだが、やっぱり塗らなくてよかった頃と比べると面倒であるし、どうにかならないかと思っていた。

また、それと関係があるのか、利き手の指先の乾燥が慢性化し、手を洗う度に保湿クリームを塗っても尚パリパリになって出血することすらあった。

さて、致命的な疾患ではないので自力で対処していたが、一度くらいはまともに医者に見てもらうかと思い立ち、最近皮膚科を訪ねた。
あれこれ日常生活について聞かれたが、最終的に身体の洗い方話題が収束した。

当時、僕の身体の洗い方は、液体のボディーソープをナイロン制のボディタオルにつけて泡立て、それを用いて身体全体を擦るというものだった。

だが皮膚科の先生が言うには、身体の汚れのほとんどは頭を洗った際のシャンプーと水を用いた濯ぎで落ちてしまうので、液体ソープとナイロン性タオルで洗ってしまうと必要以上に皮脂が落ちてしまい、身体が痒くなってしまうことがあるので、あまり良くない洗い方だとのことだった。

同時に、その洗い方は現代人ではかなり多いとも。
ではどう洗うのが正解かと言うと、牛乳石鹸などを泡立て、泡で皮脂の分泌が多い場所をやさしく手で洗い、その他の場所は水で流すくらいで良い。

皮脂の分泌の多い場所は調べれば出てくるが、首や耳の裏、脇の下や足などだ。
僕の認識では、若い男は代謝が良いこともあってかなりしっかり洗わなければならないと思っていたが、だとしても洗いすぎていたようだった。

実際、その洗い方に変えてから、風呂後に身体が痒くなることが激減した。

丁寧に時間をかけて洗えば洗うほどすっきりしそうなイメージがあったが、実際は、抗生物質を飲みすぎると身体にとって必要な菌を殺してしまうのと同じなのか、かえって逆効果になってしまうようだ。

勿論それぞれの生活習慣や遺伝よって体質は変わってくるだろうから一概には言えないが、慢性的に身体が痒くて困っている人は、上記のように洗い方に気を遣ってみても良いかもしれない。