麻雀ファン,落語ファン,百人一首ファンに捧ぐ

 

                           🐍

 

[注] 

何処かで読んだことのある話だなと思った方

これはパクリではなくオマージュです😝

 

                          x x x

 

雪に閉ざされた山荘『るるる荘』に4人の

ギャンブラーが閉じ込められていた。

朝田,児島,田斑,そして山荘の主るるるのしげ

といっても密室殺人が始まるわけではない

 

「助けが来るまでまだまだ時間がかかりそうだな」

「それまで全財産をかけて麻雀というのはどうだ」

 

話は直ぐにまとまり

決戦の火ぶたが切って落とされた。

 

試合はしげの1位が濃厚になった。

朝田から役満を直撃されない限り逃げ切れる。

そしていよいよオーラスへ

 

今迄眠っていたかのような朝田が動き出した。

 

發ポン

中ポン!

 

場に緊張が走った。

しげは白を一枚掴んで降り。

 

数巡後,朝田の手牌から白が出された。

「ふふ、大三元は諦めましたか」

やはり大物手を諦めきれずに回していたしげは

笑みを浮かべて打白。

 

その瞬間だった!朝田から声がかかったのは。

 

「白ポン!! しげさんパオです。

3枚の白から1枚切り出しはぎりぎりの勝負っす」

 

しげは唖然とした。

パオとは責任払いのことで、朝田が誰から

上がろうとしげが全て支払わなければならない

 

実質勝負はここで終わった。

結局朝田が大三元を上がり逆転トップ

 

しげは嘆いてふて寝した

「勝ったと思った頃合いに仕掛けてきやがった。

結局カモはおらだったか」

 

ギリギリっす 鳴くや下家の 三白に

頃も勝ったとき ひとりカモ寝ん

 

[百人一首 91番]

きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに

衣かたしき ひとりかも寝む