買うつもりはこれっぽっちもなかったんです
本屋で時間潰しするだけのつもりだったんです
でも視界に入ってしまったんです…
そして、裏
どうです!
このそうそうたる新本格の面々の推薦文!!
しかも解説が道尾秀介なのです!!!🤗
買わないという選択肢はありませんでした
🐍
オラの読書の癖ですが、本文読む前に
最終ページで発行年を確認します。
癖って書きましたがオラ的には
合理的だと思う理由があります。
それは秘密です😝
本書も先ずは一番後ろのページをめくると
本作品は1963年2月に文藝春秋新社より
書き下ろし単行本として刊行され、1978年4月に
集英社文庫として刊行されました。
とありました。
本作品が激賞されるのには時代が大きく
関係していたんですね~
注!ここからネタバレに入ります
本作は叙述トリックが使われています。
この時代 (昭和30年代!) の日本に
アガサクリスティのアクロイド殺しというお手本が
あったとはいえ叙述トリックを完成させていた作品が
あったとは驚きです。
しかもクリスティ本家とは違った現代ミステリに通じる
叙述トリックに仕上がっているのも特筆すべきでしょう
物語りの構成は
序章
第1章~第11章
終章
からなりますが、全ては 「第11章 証人」
のために書かれています。
終章は少し冗長でした
x x x
ヌードダンサーの漣子(なみこ)は八島財閥の
御曹司・杉彦に見初められ玉の輿に乗ります。
しかし幸福な新婚生活は長くは続きません。
義父が何者かに殺害されたのです。
序章で漣子は面会室の金網ごしに夫・杉彦に
向かい必ず真犯人を見つけて死刑判決を
覆すと決意を披露します。
漣子の味方になるのがダンサー仲間と
その知人である弁護士。
弁護士は探偵役も兼ねています。
風貌は金田一耕助や初期の明智小五郎を
モデルにしてるなとにんまりしました
この探偵の尽力で再調査が開始されます。
そして第11章冒頭でどんでん返しが
騙しのテクニックが炸裂です!
<え?!>
ここで、序章に戻らない読者はいないでしょう
x x x
(ネタばらし)
第11章まで読者は、漣子が夫の無実を晴らす
ために奔走しているとミスリードします。
が!
序章の面会場面で、塀の中にいたのは漣子で
面会者が夫だったのです!
漣子の決意というのは自身にかけられた
殺人の容疑を晴らすこと。
真犯人は夫の杉彦でした。
そして皆さんの残った興味は
『弁護側の証人』 とは何者か?
ということだと思いますが、
はっきり言ってそれほど意外な人でもないし
衝撃的な登場をするわけでもありません。
初動捜査で指揮に当たった警部補が
自身の保身を捨てて真実の解明のため
再捜査に動き自身が検察側ではなく
弁護側の証人にまわったということです。
『弁護側の証人』よりも
『被告人』というタイトルの方が
オラ的にはしっくりくるな
(了)