EMOTION。LEOのピュアな音楽性あっての的確過ぎるアルバム・タイトルだ。曇りを知らないヴォーカルは、1stアルバム『ONE VOICE』の発表と同時にグングンと説得力を加速させ、トレードマークとなっている情感豊かな歌詞も、最近はより近しい距離感で響いてくるようになった。詰まるところ、僕はこの1年の間で、心を揺さぶられるほどの大きな感動を彼からいくつも分けてもらった。それゆえこのタイトルには、LEOが一途に推し進めてきた活動方針が丸ごと集約されているような気がしてならない。しかも嬉しいことに、鑑賞を始めるやいなや、本作が決して見かけ倒しの空疎な内容ではないことにも気付かされた。自信に満ちたオーラがそこはかとなく漂っていて、どの楽曲も柔軟な歌声に導かれるがままに心から楽しめる。ただ今回の場合、グレードアップしている、というような仰々しい表現はきっと似つかわしくない。と言うのも、無闇に大胆なアプローチを求めるのではなく、あくまでもLEOが自然体でいられる範囲内で、飾らない伝達に熱を注いでいるアルバムだからだ。EQやUTAといったお馴染みのクリエイターを迎え、LEOがもっとも得意とするミディアムやスロウを多く配置しているのも、一番自分らしい手法を何よりも尊重した結果だろう。が、そこはシーンを代表する努力家のLEO。個々の中身を吟味すればするほど、彼の芸術的な業の極まりと豊かな思想は、音を立てるように確かな形で姿を現す。「Because I Love You」で見せる愛への絶え間ない眼差し、平和へと思いを馳せる「JOY」での善良な立ち振る舞い、それら強い信念とこれから先も歩んでいくことを宣言する「終わらない日々」・・・前作でも顕著だったシンプルな風景を多く採用していながら、その生々しくドラマティックな感触は、今までのどんな作品をも軽く凌駕する。まるで一人の男性の成長課程を捉えた、壮大なドキュメンタリー作品でも観ているかのようだ。