PARIS(パリ) | 映画とともに生きる

映画とともに生きる

気がつけばいつも、生活の中に映画がある

【★評価】 (五つ星評価)

★★★
映画にうっとり Sugarなひととき


【解説・ストーリー】

心臓病を患い、余命わずかと宣告されたムーラン・ルージュの元ダンサー、ピエール。心臓移植にかすかな望みを託しつつ、ドナーが現われるのを待つアテのない日々。自宅のアパルトマンからパリの街を眺めては行交う人々の人生に思いを馳せることで、沈みがちな気持ちを紛らわせていた。そんなピエールを案じて姉のエリーズが同居を始める。3人の子どもを女手一つで育てている彼女は、もう若くないからと自分の人生を諦めていたが…。一方、歴史学者のロランは自分の講義を受ける学生レティシアに年甲斐もなく惚れてしまい…。彼の弟で建築家のフィリップ、離婚後も同じマルシェで働くジャンとカロリーヌ、兄を頼りに不法入国を図るカメルーンのブノワ、そして華やかなファッション業界で働くマルジョレーヌ、誰もがパリの空の下、小さな不満や問題を抱えながら日々を送っていたが…。



【レビュー】

パリ最高ーーー!!


やっぱりエッフェル塔の存在感、美しさはいつ見てもはっとします。

思えば私は一度もエッフェル塔に登ったことがないや。


街歩きが楽しすぎて、街を見下ろそうと考えたことすらなかったけれど、
上から見下ろすパリの街並も素晴らしいんだろうなぁ。


この作品は、パリに住む数人の人物を中心にストーリーが展開。

主人公が何人もいるような設定だけれど、

主役はジュリエット・ビノシュ演じるエリーズとその弟ピエールなのかな。


ジュリエット・ビノシュは『汚れた血』でのあまりに可愛らしい姿がずっと脳裏に焼きついていて、
もちろん今だって驚異的にかわいい大人の女性なのだけれど、
あの頃と比較して、「やっぱり老けたなぁ」なんて当たり前のことを思ってしまう。


かわいい年齢の重ね方をしているから、老けたことは全くネガティブなことでは無いですけれどね。
わかっていつつも、あの頃はかわいすぎた・・・
実は私、ジュリー・デルピー派なんですが。


そんなことはさておき、この作品、一見暗い内容に思いがちですが、
節々に希望の光が見え隠れしています。


人生楽ありゃ苦もあるさ、を表現しているような作品。

物事が上手く行って浮かれ気分になったところで悲劇が起きたリ。
でも悲劇の後にはうっすらと希望の光が見えてくる。


「死ぬわけじゃないんだから、もっと人生を楽しんでくれ」


自分の人生に愚痴をこぼす姉に対してピエールが発したこの言葉。
記憶に残る言葉でした。

死と戦っている人に言われると、重みがあるわね。


フランス映画を観るたびに思うこと。

フランス女は気が強い!


いつも女が主導権を握っているんだもの。

たくましいわ~


ぽちっと応援お願いします。



【基本情報】
原題: PARIS
製作年: 2008年
上映時間: 129分
製作国: フランス


監督: セドリック・クラピッシュ
製作: ブリュノ・レヴィ
脚本: セドリック・クラピッシュ
撮影: クリストフ・ボーカルヌ
美術: マリー・シェミナル
衣装: アン・ショット
編集: フランシーヌ・サンベール
音楽: ロイク・デュリ



【出演】
ジュリエット・ビノシュ        エリーズ
ロマン・デュリス           ピエール
ファブリス・ルキーニ        ロラン・ヴェルヌイユ
アルベール・デュポンテル     ジャン
フランソワ・クリュゼ         フィリップ・ヴェルヌイユ
カリン・ヴィアール         パン屋
ジル・ルルーシュ          フランキー
オリヴィア・ボナミー        ディアン
メラニー・ロラン           レティシア
オドレ・マルネ            マルジョレーヌ