ブログネタ:ピンチ! その時あなたは・・・ 参加中

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昔バックパッカーだった頃の話だけど、インドでの話。
親しくなったインド人の集団とお別れになった時、そのうちのリーダーが言ってきた。
「日本に僕も連れて帰ってくれ。一緒に商売しよう」と。
その時、金銭的に絶対無理だったから、謝って断わった。
「連れて帰りたいけど、今回は絶対無理だから、今度来た時には絶対連れて帰るよ。今回は本当にゴメン」
と言ったんだけど、その男もかなりゴネ始めて、「何でだ?これまでこんなに世話してやったのに」の一点張り。
かなり粘られたが、今度は引き止めに入られた。
「夜までいてくれ。まだ行かないでくれ」と。
何度か出ようとしたが、「もうちょっと、8時まではここにいてくれ」と言われ、8時まで残らざるを得なくなった。
その間、詩を書いて渡された。その内容がちょっと怖かった。
確か『狼は仲間を死なせて失うと、また新しい仲間を探す・・・』といった感じだったかな。
で、「これは君のことだよ。僕はまた新しい友達を探す」と言っていた。
そして、「でも、お前は許す。きちんと謝ったから。謝らない奴はみんな殺してやった」と。
嘘~、と思ったが、気合で出発までできるだけ仲良くした。
「また来るよ。今年中にはまた来るから。その時は一緒に日本に帰ろう。」と言ってたら、「絶対約束だよ」と笑顔で答えてくれてた。
いよいよ時間だ。8時になって出ようとすると、「友達のタクシー呼ぶから、それに乗って行ってよ」と言うから、
「わかった。ありがとう。」と言ってタクシーを待った。
タクシーが来た。運転手と、もう1人乗っていて、2人ともサングラスをかけている。
実は、そこは村だったんだけど、町まで明かりも何も無い竹林を馬車で30分以上走らないと着かないような場所だった。サングラスをかけた男2人のタクシーでこの竹林を抜けないといけないのかと思うと、ちょっと恐怖が走った。
タクシーに乗った。運転手達は無言だった。リーダーの男と目で合図を取っていた。
これはちょっとやばいんじゃないのか、と思って、両手で固く握手をしながら本当に名残惜しそうに、
「また来るからね。本当に今回は連れて帰れなくて残念だよ。」
と言いながら出発した。
無言で竹林を進むタクシー。周りは真っ暗。かなりの恐怖が襲ってくる。
手に汗を握り、とにかく最悪の事態だけは避けようと思い、運転手に話しかけた。
「あの村は本当に楽しかった。彼は本当に良い奴だ。頭も良いし、話も面白いし、本当に世話になったし。また今度来た時は絶対に連れて帰るって約束したんだ。本当は今日連れて行きたかったんだけど、それが本当に残念だ。」「そうか。また来るのか。けっこう楽しく過ごしたんだな」という感じで話をしていた。
突然、運転手がハンドルを切った、竹林のさらに細い道の藪に入り込んだ。急ハンドルで、さらに坂を少し下ったから、勢いがすごく、さらに誰が来ても見えない場所だった。
そして、停まりかけた時、正直本当にやばいと思い、「ワーオ、エキサイティング!!イエーイ!!」と思い切り楽しそうに叫んだ。「あいつもすごいけど、やっぱり友達もすごく楽しいな」と興奮しながら言った。
そこで、運転手は、「そうか、馬車とは全然違うだろ?」と聞いてきたから、「全然違う!!本当に凄すぎる!!」と言って、一瞬にして雰囲気が変わり、町までの残り10分くらいは楽しく過ごせた。

まあ、実際勘違いかもしれないけど、その時は本当にピンチだったと今でも考えたらゾーッとする。