パッと見は今流行りのゆるり系と云いましょうか、自分が好きなタイプのキャラクタであったので、いそいそと手に取ったのだが。


ものごいかっぱ。ものごいかっぱ。ものごい・・
まずかっぱの横に書いてある台詞がすごい。
「世の中おかしいよ・・はあ・・だれかやしのーて・・」
「ギブミーキュカンバ・・ *きゅうりちょうだい・・」
「よそはよそ。うちはうちや。今日もものごい。明日もものごい」
「ものは大事にせなあかんで」 (原文ママ)
単刀直入と云えばそうだが、ものすごく暗い。というか黒い。
そして、「きゅうりちょうだい」を敢えて英語で書く意味は。
・・あ。今書きながら突然気付いたのですが、もしかして「ものは大事にせなあかんで」の“大事”は“だいじ”って読むんでしょうか。
てっきり、そこまでの文脈から(というか台詞だけど)、「ものは“おおごと”にせなあかんで」と読んでた。それで、黒いな、と。
じゃあ意外と黒くはないのかも。
でもイラストもすごいんですよ。
かっぱがゴザに座っている絵に、かっぱが泣きながら行き倒れている絵に、かっぱが簀巻きにされている絵に、かっぱが・・(ry
余白には生ゴミの袋や空き缶(おそらくこれにお金を入れてもらう)がワンポイントで描かれている。
一体、どこの誰がこれを買って得をするのか。
そもそも何の意図で作られたキャラクタなのだろう。
格差が広がる一方の日本社会を表したテーゼなのか。
もしくはもっと深い意味を持ったプロパガンダ的なものなのか。だからより多くの人が買えるように価格設定が安めなのかも。(ちなみにミニタオルが1枚210円である)
・・などと、しばし考えて佇んでいたら、横にギャル二人が来てその内の一人が「うわー!これめっちゃ欲しかったやつやん」などと騒ぎ始めた。
私は内心「え!そんなにこのかっぱ欲しかったんや!しかもそのテンションで。ていうか、もしかして有名なのかしら」と些か面食らいながら聞き耳を立てていたのだが、どうやらそのギャルは数年前に知り合いから「この商品は絶対売れる。これからは“ものごいかっぱ”の時代がくる」と強く云われたらしく、それ以来ずっとこのかっぱを探していたらしい。
というか、その知り合いがかっぱの作者じゃないのか。
そして来たのは、「ひこにゃん」と「せんとくん」の時代だったわけだが。残念ながら。
ひとしきりかっぱへの想いを語った後「私、これお土産にするわー!」と云って、ギャルはストラップを買いまくっていた。
こうなると人間不思議なもので、私はちょっとものごいかっぱが欲しくなった。
しかしストラップやキーホルダーは自分としてはハードルが高い。
結局、ミニタオルならモソッと手を拭くのにいいかしらと思い、購入した。

帰ってから、一体世間ではどれくらい認知されているのかが気になって、ネットで調べてみたのですが、驚くべき事にこのかっぱには歌まで作られていた。
しかもミニアルバムである。やっぱり安いんだけど。
折角なので収録曲を紹介しますもそ。
1)かっぱが 川辺で わっしょいしょい
2)川のほとりで (かっぱが きゅうりを食べていた?)
3)それゆけケメ子
4)ぼくの友達(ver.2005)
・・・・・
ちょっとしたカオスである。
しかも2曲目の歌詞が、要約すると「かっぱを見たけど、きっと信じてもらえないわ。笑われるわ。だから黙ってるわ。かっぱは私に気付いて恥ずかしげに手を振って川に飛び込んだ」という無性に切ないもので、やはり暗い気持ちになったのだった。
なんか長々と書いてしまいました。
最後にこの曲を作ったミュージシャンの方の言葉を引用したい。
「かっぱは遠野に避難しているかと思いきや、私たちが気づかないだけで、日本全国にまだまだ沢山のかっぱがたくましく生きているそうです。
ふりむいて みてる
あなたを みてる
みんなで みてる
こっそり みてる
見つめられているのは、かっぱたちではなく、私たちです。」
私たちかよ。
*おまけ*ものごいかっぱ等身大 壁紙におすすめ。
