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政治学から見るAKB総選挙

政治学から見るとAKB選抜総選挙は興味深い要素が盛りだくさん。
それらの解説を通して、政治学も学んでもらおうというブログです。

 皆さんもご存じだとは思いますが、AKB48の中心でもある前田敦子の卒業が2012年3月25日に発表されました。AKB48発足以降の顔でもある彼女の卒業は今後のAKB48だけでなく、AKBグループ全体に大きな影響を与えるでしょう。


 このブログはAKB選抜総選挙を政治学的に分析することを主旨としています。そして目的の一つは、これまでの総選挙を政治学的観点から考察することでした。そしてその延長として、2012年のAKB選抜総選挙が開催されたときに、政治学的にはどのように論じることができるのか、その視点を皆さんに提供出来ればと考えていました。


 今後の記事を読んでいただければ理解できると思いますが、前田敦子の存在はこの総選挙においては非常に重要でした。その彼女が脱退することは総選挙のあり方そのものに影響を与えうるものです。また実際にも、総選挙の方法は多少変更される模様のようです。


 今後の選挙の方法を見てみなければ何も言えませんが、これまでの総選挙の分析は、意味のないものになってしまう可能性もあります。


 しかしながら、あえてこれまでのAKB総選挙を分析することで、これまでのAKB総選挙の方法を総括してみようと考えています。また総選挙の方法が変更される場合には、その変更の意味するところを政治学的に分析してみようと思います。


 そういうわけで、ブログの更新は続きます。今後は特に、政治学的な計量的な分析に関する記事をアップしていく予定です。「イメージ」でなんとなく感じていることを、合理的な説明に転換していきます。「あ、なるほど」という感覚を持っていただけると思いますし、その感覚があると、AKB総選挙はますます面白いと感じてもらえるはずです。


 というわけで、今後もお楽しみにしてください。


政治学から見るAKB総選挙-表4「SKE48の得票率の推移」





 表4「SKE48の得票率の推移」


 さて表4「SKE48の得票率の推移」に戻ってみましょう。SKE48は第1回選挙では5%弱でしたが、第2回選挙では9.27%まで上昇します。しかし第3回選挙では8.74%と少しながら低下してしまいました。


 この低下で、SKE48の人気が落ちてしまったかというと、そうでもないともいえます。同じ表4では、前田・大島抜きの票数で、SKE48の得票率を見ています。ここでは第1回から5.31%11.25%11.55%となっており、緩やかながらも上昇しています。第3回選挙では「センター対決」として上位2人に票が集まったことを考慮して前田・大島の票を除いた場合、SKE48への投票は少しではありますが上昇しているともいえるそうです。


 地域政党の観点から、再度まとめてみましょう。AKB48は「会いに行けるアイドル」を基本コンセプトに据えています。それまでのアイドルの一般的イメージがスポットライトの中の手の届かない世界の住人だとすると、手の届く「身近な存在」を目指したといえるでしょう。


 しかし20116月の第3回選抜総選挙の時点では大手新聞にも取り上げられるようになり、「国民的アイドル」とさえ称されるようになってきました。実際の得票を見ても、AKB48は票を全国から集めているといえるほど圧倒的です。秋葉原を拠点にしつつも、全国区のアイドルになったといえます。


 その一方で、SKE48は中京エリアの投票数と獲得票数の比率から「会いに行けるアイドル」という地元密着型のアイドルになっている可能性があります。AKB48は全国区の政党である自民党や民主党などと同様に全国から支持を集めていますが、それに対してSKE48は地域政党のように中京エリアを中心に人気がある可能性があります。


 SKE48の活動とその活動に対する中京エリアのファンの支持との関係は、AKB48グループのプロジェクト全体を考えるときに、その地方への密着や地方の活性化といった観点からも非常に面白いテーマといえます。







 これら3つの表を見比べてみましょう。


 AKB48は首都圏エリアの票数の割合をはるかに超えて票数を集めています。これは全国から票を集めているといえそうです。言うなれば「全国区」の存在と言えるでしょう。


 これに対して、NMB48は地元の京阪神エリアが持っている13%の票をまとめきれていないことがわかります。全国区の強豪AKB48の前に苦戦している図となっています。



 SKE48はどうでしょうか。SKE48が獲得票したのは全体の9%です。ここでSKE48の地元である中京エリアは投票数を思い出してみましょう。これは約9%でした。単純に見ると、SKE48は中京エリアの票数は確保しているとも言えそうです。


 ただしこれは仮定の域を出ることはありません。なぜならば、SKE48に入った票の中で、どれくらいが地元の中京エリアからのものであるのかわからないからです。実際には、中京エリアの投票の中で、AKB48に流れているものも多いでしょう。



 逆に中京エリア以外からSKE48に投票した人もいるはずです。政治学の研究では、実際に調査を実施することで、これらの仮定が正しいかを検証していくことになります。


 それではSKE48に焦点をあてて、もう少し観察してみましょう。