- 手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙~/喜多川 泰
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あなたが今そこに立っているために必要不可欠だった歌が、
ないだろうか?
満身創痍でくたばりかけた時、
助け起こしてくれた歌。
人を恨んで呪った時、
その醜い自分でさえ、両手で抱き締めてくれた歌。
ギターの音の切れ端だけで、
生きる力をくれる歌。
あたしには、BUMPだ。
BUMP OF CHICKEN。
彼らの歌がなければ、あたしはダメだった。
想うだけで涙ぐんでしまうほどのこの感謝を、
もしも叶うのならば、
彼らに伝えたい。
それも、
世に出る前、
デビューを目指して七転八倒する多くのバンドのなかのひとつにすぎなかったころの、
彼らに伝えたいと、
今、思う。
傷ついて、心細くなって、もうやめようかと思って、でもやめられなくて、
そんな渦中にいる彼らに、
この声が届けばいいと思う。
「諦めないでくれて、有り難う」
他のほとんどのバンドと同じように、
彼らがどこかで諦めていたなら、
あたしは、出逢えていないのだ。
そして同時に、こう思う。
今のあたしに、
未来の誰かが、
きっと、エールを送ってる。
そうなのだ。
「どうせ誰もあたしに、期待なんてしていない」
そのことに1人で勝手に傷ついていたけれど。
あたしに期待してくれる、何千人何万人もの大応援団は、
今ここ じゃない、
あたしが夢を叶えた先の、未来にいるのだ。
そんな応援団の声援を、
時空を越えて、
微かに、けれども確かに、
あたしに感じさせてくれたのが、
喜多川泰氏の書いた
『手紙屋~僕の就職活動を変えた十通の手紙』だ。
副題のとおり、就職活動に悩むある大学生を描いた物語だ。
主人公はある日、手紙屋の広告を見つける。
「十通の手紙で‘あなたを変える言葉’を提供します。
報酬は、
私からの手紙をきっかけにあなたが成功の人生を送り、手に入れたものの一部
…あなたが、私からの手紙の価値に見合うと判断するものを。」
そんな本の、
手紙屋から主人公へのある一通が、
あたしの耳に、
聴こえないはずの 未来からのエール を届けた。
《三百人の人たちを幸せにする仕事があなたの目標だとしましょう。
…試行錯誤の後、ようやくその壁を越える日がやってきたとしましょう。
その壁を越えた瞬間は、別の言葉で説明するとどんな瞬間と言えるでしょうか。
そう、‘三百人の人たちがあなたによって幸せになった瞬間’です。
…ということは逆に、あなたがその壁を越えなければ、その三百人は
‘あなたが努力によって壁を越えさえすれば手に入れられる幸せを手にすることができない’
ということになります。
あなたの応援団はこの三百人です。
あなたは
壁の向こうで鳴り物を鳴らし、
声を合わせてあなたにエールを送り続けている声を
聞くことができません。
壁に押し戻されてこちら側に届いてこないのです。
でも、感じることはできます。
あなたの成功は、
成功したあとに出会うたくさんの人たちによって
心待ちにされているのです。》
手紙屋から主人公へのメッセージはすべて、
主人公の秘める可能性への期待に満ちている。
そしてそれは、とりもなおさず、
喜多川氏から、この本を手にした人すべてへの、
メッセージだ。
この本のはしからはしまで、溢れるほどに伝わってくるのは、
この本を読む人、
いや、すべてのいのちへの、
期待だ。
この本は、
就職や転職活動中の人に、
本当に役に立つと思う。
けれど実は、それだけじゃない。
‘自分のいのちを見くびっている人’に、
どうか読んで欲しいのだ。
自分が、
なんの才能もない、小さな石ころに、見えるかい?
けれども、それは石ころじゃない。
種なんだ。
どんなに灰色で、
乾いて、
芽なんて出なさそうに見えても、
種じゃないいのちなんて、
ない。