最近三岐鉄道ではいろいろ動きがあり5月3日久しぶりに様子を観にバイクで出かけてみた。その日に撮影した画像を処理してブログに記録しようとした際何か間違った処理をしてしまったらしくどうにも画像の添付が出来ず何とその原画も早々に削除してしまったのだ。なんとも自分に腹が立ったなあ・・。ということで次は車で5月7日再度訪問。

 

 国道306号線を北上すると約1時間で三岐鉄道三岐線の伊勢治田駅へ行ける。

 

 なかなかみすぼらしい駅舎の伊勢治田駅。駅舎の手前と奥に利用者用の駐車場があり三岐鉄道はパークアンドライドを早くから実践している。中ではおじさんが改札業務を行っている。そのまさに改札口には野良のニャン用ご飯と寝床が用意されているのだ。

 

 伊勢治田駅は貨物線を含む複数の側線を有する広い構内を有し時々廃車を前提にした貨車や機関車が留置されている。早速お目当てのひとつ元JR東海の211系車両が留置されている。

 

 島式1面ホームから・・

西藤原方

 

富田方

 

 さてまずは車両区のある保々駅へ!

 

 もちろん切符は今でも硬券でちゃんと鋏を入れてくれる。伊勢治田駅から富田方へ6個目の駅が保々駅だ。

 

 保々駅もなかなかの安普請だなあ。改札業務はおばちゃんだった。駅前には広い駐車場を有する。

 

 この駅も島式1面のホームで上り本線の隣に貨物線がある。その貨物線上に重連機関車がパンタを畳んで留置されその後ろには切り離された状態でフライアッシュ専用の貨車群も休んでる。この時期東藤原にある太平洋セメントのプラントが定期補修のため貨物輸送が停止しているそうだ。

 

 東武鉄道からやって来たED5081形電気機関車。オデコが狭く角張って屋根が薄い。

 

 運転台は一般的な左側で機関車特有のブレーキ弁が見える。

 

 実は・・

 我が家にもあるんですよ・・電気機関車用ブレーキ弁がww 余談ながらこれらは平面に静置するため下の部品を外しているのだがそれでも腰が逝ってしまうほど重い!

 

 貨車は太平洋セメント所有のホキ1000形で往路は太平洋セメント藤原工場から炭酸カルシュウムを関西本線~衣浦臨海鉄道経由で中部電力碧南火力発電所へ運び復路は同火力発電所からフライアッシュ(石炭灰)をセメント工場へ輸送するという理想的な貨物輸送に使用されている。

 

 保々駅には下り本線側に車両区がある。

 車庫が手前西藤原方に一棟・・トラバーサーを挟んで・・奥の富田側に一棟ある。

 

 西藤原側の車庫では改造や重点検が行われ今回誕生した元JR211系車両の第一弾はここで改造・整備され新たに5000系電車として生まれ変わった。

 

 トラバーサを挟んで富田側にある車庫でも点検・修理が行われている。

 

 さてさて今回のメインの目的2つを!

 

 今回誕生した5000系!! 譲渡された多数のJR東海211系電車の一編成が改造竣工したのだ。残念ながら道路の位置から少し離れた線路に留置されている。

 

 正面を観察するのが難しいなあ・・。

 

 黄色とオレンジの三岐色の帯をまとってる。なかなかすっきりとしたいい感じに仕上がってるじゃないか! 車体はもちろん下回りの台車・機器類や屋根もピカピカ!! 新たにシングルアームのパンタグラフも取り付け済み。

 

 かろうじて留置機関車の隙間からお顔を拝見。

 

 実は既に5月4日試乗会と撮影会が行われたのだ。定員30名という狭い募集枠で会費は¥5,000也! 倍率は11倍だったとか。

 その内容は何とJR富田駅の三岐線旧ホームから出発し通常ではない各駅を通過し伊勢治田駅へ。そこで撮影会が行われたのだ。帰路もJR富田駅へ。

 私は応募せず・・その内定期列車として運行されるから。まあ¥5,000がもったいないし。

 

 富田側の線路群にはいろんな車両が留置されている。貨物運行が中止されているので機関車群も列をなして置かれている。怪しげな黒い貨車は救援車らしい。

 

 そしてもう一つの目的がこれ!

 今回目当てのED4501機だ。

 

 三岐線電化に際し昭和28年(1953年)に導入された三岐鉄道発注の機関車で重連総括制御が可能な右運転台車である。導入後70年を期にトップナンバー機が全面濃い茶色に塗装され当時の姿が再現されたのだ。塗装色そしてデッキ付きというかつて国鉄でも全国を走っていた電気機関車の姿だ。

 

 ところでわが国では電車も気動車も機関車も左運転台だがこのED45型は何故右運転台? 私見は・・三岐鉄道線は全線単線で各所に交換可能な島式ホームの2線構造であり少数駅のみ一面ホーム1線構造なのだ。上下対面式構造のホームを有する駅はない。列車は左側通行が原則で列車交換の際島式ホームでは運転台は常にホーム側となりつまり運転士・機関士がホームの状態を確認しやすくなるのだ。

 

 現塗装車との違いがよく分かる。

 

 小さな地方ローカル鉄道ながら数十年の車齢を有する電車と機関車群は本当によく整備されている。

 

 

 保々駅で見かけた他の車両は・・

 

 851系。元西武車で湘南型と言われる正面でまた西武時代の復刻塗装がなされている車両(黄電)だ。同じ車体の801系と共に三岐線の主力を占める。

 

 101系。黄色とオレンジからなる現三岐色。私が一番好きな車両でかつての国鉄103系に似ている。

 

国鉄103系

 

 101系電車の運転室と車内。特に運転室は典型的旧車仕様で運転には技量を要する。また車体の最大幅が2,900mmあり近鉄車より10cm広く車内がとても広い。

 元来車体幅が2,900mmの車両が走っている三岐線なのでホームや信号機類を改築・移動する必要がなく元JR211系電車(全幅2,950mm)をそのまま導入出来たのだ。

 

 これも101系だが三岐線の旧塗装をまとっている。これが一番好き!!

 

 現三岐色の851系。前面にラストランヘッドマークを掲げており今回竣工した元JR車5000系と置き換えられる編成だ。ちなみにこの編成は二つの顔を持つ編成で元々両端共に湘南型であったが事故で改造された別車両と置き換えられた結果正面が751系と同じになった。

 

 撮影時撮り鉄らしき人を数人見かけたのだが何故か「こんにちわ」と声を掛けてもまずまず無反応・・なんで?? まあこういう連中多いですよ。撮影のために線路敷に立ち入ったり非常停止ボタンを押して列車を停めたり・・。私は撮影前には出来る限り自分で情報を集めるけれど何かにつけて鉄道会社のスタッフに無理難題をぶつける輩も居るようだ。

 

伊勢治田駅での目撃・・

 撮り鉄氏:新車はいつから営業運転されるんですか?

 改札のおっちゃん:そんなこと私らには分かりませんわ。私らにはなんにも教えてくれへんし。

 撮り鉄氏:何でなんですか?

 おっちゃん:・・

 

 まあこんな具合で見れば分かる委託のおっちゃんですよ。撮影のための情報を聞くため駅に電話するとか・・とにかく自分のことしか考えないアホ撮り鉄が多いから我々真っ当な紳士ファンまで市民から変人・アホ扱いされるんだなあ・・まあそう言われればそうかも知れんけど・・。

 

 さて電車で伊勢治田駅へ戻り留置車両を撮影!

 

 広い構内に元JR東海211系車両が留置されている。ここには当初ホキ1000が留置されていただけだったがその後譲渡車両が増え(総計3両一編成×12)た結果3両一編成×2が留置されていた。ところがセメント工場の稼働が停止された結果セメント輸送貨車を留置するため東藤原駅構内から211系3両一編成×2がここへ疎開してきたのだ。

 

 ぐるりと構内線路群を回り込む様に小道を進み富田側へやって来ると改めて構内の広さを実感する。留置車両の直ぐ左側が貨物線である。線路敷と道路の境界はあってない様な状態・・こういう場所でアホ撮り鉄が線路敷内へ侵入するんですよ。

 

 一番右側の線路にはホキ1000が留置されていたのだがそれが移動されそこに今回東藤原から疎開してきた編成が居る。5月4日に行われた撮影会では既に留置されていた211系の隣に新5000系が入線しまた一番右側の編成を手前まで進め3編成が頭を揃える形で留置された。211系は既に正面方向幕が取り外されているが撮影会当日はわざわざ方向幕を設置し直し静岡車両区時の行先を表示(静岡・富士・熱海・豊橋・快速・・)して撮影者を喜ばせたとのこと。

 

 しかしこれはこれでいい塗装ですよ;JR東海カラーのオレンジ色と緑。この帯を剥がして三岐色に変えたのだな。全部三岐調にせずに一編成くらいこのままで残して欲しいなあ。

 

 静岡から回送された時のまま留置されているので当時の鉄粉汚れが目立ち特に足元の汚れが目立つ。5000系への改造の際屋根を含めこれらの汚れは洗車や研磨で徹底的に落とされ再塗装が行われて見違える様になったのだ。改造に際してはJR西日本テクノスの協力を得ている様だ。

 

 さて5000系の営業運行を待とう!

 

 毎度のことながら撮影やその処理・文章の記述などブログ記録もなかなか大変! これも全て自分の記録のためだ!!