11月10~11日(土・日)の午前11時から15時まで「四日市あすなろう鉄道」内部車庫の見学会が開催されました。同時に11日は部品販売も開催されていました。同じ期間に近鉄名古屋線塩浜研修庫でも「きんてつ鉄道まつりin塩浜」が開催されています。
久し振りに四日市駅からあすなろう鉄道内部行に乗車しました。明らかにファンらしき方々が結構多くおられ途中の駅でも撮影をされている方々がいました。
現在あすなろう鉄道では全ての車両が更新され残り一編成が改造中です。一番初めに更新された車両はまさに東海道新幹線色ですがその後の更新車に対し地元の高校生からデザインを募集し緑系になりました。私は新幹線風がいいなあ・・いずれこの車両も緑系になるらしいけど。
内部駅は・・

旧国道1号線からちょいと奥まった所にあります。

こじんまりした駅舎内には券売機があるも自動改札機はなく駅員さんにスタンプを押してもらいます。ここで四日市駅と日永駅のポイント操作を含む運行管理が行われているようです。
内部車庫は駅舎に隣接しています。


ここから入場です。
入り口は・・


トラックによる資材搬出入用でしょうか?ここはスロープになっています。どん詰まりにATS地上端子が埋められています。
車庫の入り口には「内部車庫」の表示と共に何やら怪しげな建屋が・・

ダクトの下には「砂」と記されていましたが・・何に使うのかなあ・・。
そして更に・・

制輪子置き場がありました。車庫見学はこういう何だかんだが面白いんだけど皆さん庫内に留置された車両の中へそそくさと入って行きます。
車庫へ入ると・・

二線ある一方のレールのどん詰まりにこれまた怪しげな台車にパンタグラフが乗っかってました。

パンタグラフには吊り上げワイヤーが架けられたまんまです。
それより何より見ないといけないのは・・

この台車の銘板ですよ!! 「昭和十六年 北勢電気鐵道」とあるじゃないですか。現在の三岐鉄道北勢線の前身です。昔々桑名からこの地にやって来たんですね。まさに車庫見学の醍醐味・・お宝です!!
さて更に庫内に目を凝らすと・・

二線の横に事務所や作業室があります。屋根上点検台が併設されています。
そして手前にあるのは・・??

台車専用のトラバーサーですねえ。
庫内の留置車両を見ると3連固定編成だから四日市側先頭車は建屋からはみ出しています。

留置車両の下には点検ピットがあります。以前は手前の車庫線で車体の塗装を行っていたような気がします。
近鉄時代はここで車体を吊り上げ台車を抜いて電装品と共にトラックで近鉄塩浜研修庫へ運んでいたんです。そして車体の修理や塗装は内部車庫で行っていました。今は全て更新車ですから当分は必要ないだろうけど今後も同様に台車と電装品は塩浜へ運ぶんでしょうかねえ。その時あの仮台車が活躍するはず。
さて車内へ入ると・・



床置きの空調装置とエアー関連機器室の点検扉が開かれ内部を見ることが出来ました。
運転台には・・

器機の説明書きが・・。なるほど指令はスマホなんですね・・ナウいじゃないですか。
更新車の車内はちっぽけながら実によく出来ています。

空調機器室が連結部にえも言われぬ雰囲気を作ってますよ・・まあ素人さんには理解出来ないだろうなあ・・。
運転室から反対側を眺めてみると・・。

いわゆる出入庫線と車庫線が見えます。奥には点検線が伸びています。またこの車両が留置されている車庫線には車庫建屋手前にブラシ洗車機が設けられその間に留置されてるんです。
車内から車庫敷地を眺めると・・

庫内線用の架線電源遮断機がありその奥には・・

車輪を添えた「安全塔」なる碑があります。碑には「富吉検車・・」「内部・・」と記されこの間までここが近鉄富吉検車区内部研修庫だったことを示しています。塩浜庫に近いのに富吉庫に所属してたんです。塩浜は「工場」だからですかねえ・・。
更に庫内をキョロキョロ・・

車体吊り上げ用の天井クレーンですねえ。更に・・

おっ・・旧車の連結幌が立て掛けられています。雑然とした庫内の見学は実に面白い!
さて車体を間近に眺めて・・


先頭車の連結器は非常時の牽引以外には使いませんよねえ。
次に車庫の周囲を探索しましょう。これがまた面白いんだけどネ。

車庫の横の小道を進むと隣接する病院と旧国道一号線に出ます。その途中をキョロキョロ・・

ほおほお・・洗濯場ですよ。
そして病院の表から敷地をぐるっと回って線路側へと向かいます。


屋根上の点検台みたいですねえ。その先は直ぐに車止め! 確か以前は留置線がもう一線あったような気がします。
更に病院裏の敷地を奥へ進むと・・

先ほど見学した車両が洗車機に突っ込んではみ出ています。
そして・・

やっぱこれですよ・・車庫のガラクタ・・エアタンクですねえ。
車量の搬出入場所を見に行きましょう。この先です(ホームから)。

ちなみにかつての機回し用ポイントは残ったままですが今ではその必要もなくそもそも車両一両分もないポイントより向こうへは進入出来ません。ただ営業線を避けて車両の搬出入を行うには未だポイントは必要でしょうね。
旧国道一号線と現一号線が合流する辺りの線路に隣接した閉店した焼肉屋さんの駐車場で車両の搬出入が行われます。

今日はそこでは解体車両の部品や表示板が売られていました。旧い扇風機やら椅子を買って行かれる方も居ましたがそんなもんどうするのかなあ・・。テントにはあすなろう鉄道事業者である「四日市市」の表示が。
搬出入線を覗き込むと・・

そのレールの上にまたまた怪しげな台車がぽつんと一台・・

おおっ・・これは多分廃車となったサ120形の台車では? なんで一個だけ置き去りなの??
ついでに内部駅構内の配線を・・。

営業線と留置線二線です。手前の留置線はかつて機回し線の役割を果たしていました。奥の留置線はもうちょっと伸びてましたねえ。
車庫見学では何を楽しむか?? まあ人それぞれでしょうけど車庫内は勿論その周辺にも車庫ならではのブツが転がってるんです。