「耐震工学、特に免震を今まで以上に勉強したいです」
「それは困りましたね」
「はい?」
「力学や免震の知識はもう習得してるはずでしょ?ここは本来勉強する場ではありません。」
「え?あ、、はい」
「今後君には想像力の射程距離をのばす訓練をしてもらいます」
「想像力の射程距離、、ですか?」
「昭和の常識が常識だったためしはありません。君はまず目の前の常識を疑う癖をつけて下さい」
「あの、、私が建築学科で4年間勉強して来たこともでしょうか?」
「まぁそうなりますね」
以上が私が大学を卒業し、改めてS研にお世話になる際にS先生にいわれた言葉です。
例えば【日本の原発の今後】を語るとしましょう。野党やマスコミなどはほぼほぼ全原発即時停止、廃炉というスタンスです。
実はこれ私の周りでは亡国論、自殺行為という意見が主流です。
「台湾やドイツができたのに何故日本は原発を捨てられないのか?何故学習しない?」
実際世論調査でも「原発廃止」が主流です。
私も原発廃止か継続かと聞かれたら廃止と答えるでしょ。ただ日本にある全ての原発を即時停止、廃炉することは亡国を招く可能性があるということです。
何故亡国を招く可能性があるのか?
よく引き合いに出される台湾やドイツには福島原発がないですからね、そりゃ即時廃止もできるでしょう。でも日本にはある。福島原発の廃炉には30年以上かかります。
誰がそれをやるの?
原発関連の技術者です。かなり優秀な人たちです。
日本の原発を今から全部廃止するとしましょう。20年後、30年後に福島原発の廃炉作業は誰がするの?
斜陽の産業に優秀な学生が就くわけがない。
実際、その恐れ、原発技術者を多く出して来た早稲田では既に危惧されています。
「アメリカやフランスから技術者を呼べばいい」
こんなことをいった人がいました。
それに私はこう答えた。
「東日本地震で福島原発が被災した時、そこにいた技術者がみんな外国人だったらどうなった?」
日本人技術者は守るものが日本にあるから逃げなかった。それを外国人に期待するのですか?
これが原発即時停止、廃炉が亡国論だという理由です。
想像力の射程距離をのばす。
そこにある1つの答えのその先を想像してみるということ。
災害対策を検討する者にとって、想像力の射程距離をどれだけのばせるのか?
この2ヶ月、東南海地震の対策を考える勉強会が繰り返されて来ました。
「日本国民の生死に関わる勉強会です。どうでしょう皆さん?それぞれ自分の首を差し出して、各々の責任を明確にしてから案を出し合いませんか?そしてここでは対案のない反対は禁止でお願いしたい」
S先生曰く、この手の勉強会は昔から「無責任な反対」によって膠着して来たそう。
「このエリアは見捨てるのか?」「平等にしろ!」「日本国民の血税を使うんだぞ!」という正義を履き違えた悪意により何も決まらないで来た。
優先順位を明確にしない災害対策などあり得ないし、お金のかからない物理的な災害対策などない。
1年前・・
「私のことを見損ないましたか?」
「はい。正直がっかりしました。先生があんなに簡単にあきらめるとは思いませんでした。前に先生はネパールの調査結果や対策プランも、私たちが反対したにも関わらずあげてしまわれた。先生は臆病なだけなんじゃないですか?」
「臆病?まぁ私は臆病かもしれませんね」
「・・ごめんなさい。言い過ぎました」
「あなたに1つだけいえることは、攻める時、守る時のタイミングが大事なんです。本当だったら学者がそんなことを考えなくてもいいのが理想ですが」
現在政府の方針は「3年で目に見える形で対策しろ」
3年でできる対策などたかが知れてる。S先生は10年計画を提案しています。それでも政府が重い腰を上げたことには意義があり、S先生のいう攻めるタイミングは今なのでしょう。
私もS先生の秘書、いや下女として勉強会に同行する時があります。各界の神々による雲上の喧嘩を目の当たりにして来ました。
神々は想像力の射程距離が気が遠くなるほど長く、そして理路整然としている。
そういう天才同士の喧嘩は美しすぎて目眩を覚えます。
もし今のレベルの私がそこに入ったら悪戯に汚してしまうでしょう。そのくらい各分野のスペシャリストとの次元の違いを私は痛感しました。
考える官僚、考えない官僚、S先生曰く「人のいい考えない官僚より、人は悪いが考える官僚と関係を築きなさい」といわれました。
官僚も様々な人がいることに気づかされました。やる気と能力がある官僚は確かに往々にして人が悪い・・。
「君は睡眠時間はどのくらいですか?」
「だいたい5時間くらいです」
「でしたら暫く君の睡眠時間を半分私にくれませんか?まぁようは寝ないで手伝ってくれといいたい訳ですが、これパワハラになりますかね?」
「私ハラスメントの類いには疎いんですけど、二つ返事で了解します」
この2ヶ月、毎日私は朝6時には研究室にいて、昼は講義、夕方から又研究室。
帰宅は1時~2時頃。父がいる時は深夜なのに車で迎えに来てくれます。でも父がいうには、トランプと習近平のせいで忙しいそうで、出張ばかり。だから贅沢にタクシーで帰宅することが多いです。
私の自由は、親に心配をかけないことを前提に成り立っています。
今の生活に1つだけ不安があるとしたら、生理が止まっていること。以前にも経験があるのですけど、私は体重が38㎏を下回ると生理が止まるようです。
普段は面倒くさいものですが、無かったら無かったで女を否定されたみたいで気分がいいものではないですね(笑)
でも毎日が発見の連続で楽しい♪
行き詰まってる時は寝るのが楽しみだけど、今は起きるのが楽しみ(笑)
今年はこん感じで私は年を越しそうです。
それではおばんです☆ミお休みなさい♪