アーティスト、バンドのライブセットリストには、観客の求めに応じた定番曲 (明菜なら「DESIRE」や「ミ・アモーレ」「LA BOHÈME」等々) 以外に本人がこの曲好きなんだろうなと思わせる曲が存在しますよね。
明菜にもそんな曲があります。
2016年4月30日の夜から5月1日のデビュー記念日の朝にかけて、5月4日発売の『1994-2009 THE LIVE DVD COMPLETE BOX』の7タイトルを鑑賞するオールナイト上映会が開催されました。
終了後に聞こえてきたのが、『「月華」ってこんなに歌ってたんだ』『「月華」はしばらくいいやw』という声。
単体で鑑賞している時には気付かなかったのですが、「月華」は7タイトルの内、1994,1995,2000,2003,2006と5回も歌われているんですよね。
参加者は一晩で「月華」を5回聴いたことになります(@_@;)
「月華」は1994年発売の30枚目のシングル。
当時、主に深夜帯に放送されていて、採用された曲のヒット率が高かった「三貴グループ」のCMイメージソングとなりました。
前3作が地味な展開だっただけに、ヒットも期待できそうとテンション上がったのを思い出します。
結果的にワーナーを離れてからでは「Rojo -Tierra-」(2015)と並ぶ最高位のオリコン8位となり、有線でも上位にランクされました。
「月華」と同様にセットリストに組み込まれやすい一曲が、アルバム『BITTER AND SWEET』(1985) 収録の「予感」です。
「予感」もDVD BOX 7タイトルの内、1994,1995,2000,2003と4回歌われています。
アルバムの一曲でありながら、ミニアルバム『MY BEST THANKS』(1985)で再録、ベストアルバム『true album akina 95 best』(1995) でもシングル以外では「予感」だけリニューアルアレンジされていることからも明菜の中でのこの曲の立ち位置が窺えます。
'' どうせ 嫌われるなら 思いきり 嫌われたい 飾り立てた そのやさしさよりも 一つの真実(ほんとう)が聞きたい
'' どんな 言葉でもかまわない 答えを下さい もう疲れたの ''
印象に残るASKA氏の女性心理描写が、明菜の琴線に触れるのかもしれません。
このような曲とは逆に、(「禁区」のようにセットリストに入れにくいという曲含めて) あまり好きじゃないんだろうなと思われる曲もありますよね (^_^;)
こういうことを分析したりするのもまたファンの醍醐味の一つです。