今日はずいぶん久々に、TVの歌番組をみました
なんか、とっても悲しいことに、
いつの頃からか単純に歌を楽しめなくなっているのです
なんでそこでブレスするん?
なんで音程がはまってないん?
ってね…いらんことばかり気になる
でも、どんなに嫌いなタイプの声でも、その曲に合っていて、
きちんと雰囲気を作れる歌を歌えてる場合は、とても嬉しくなる
だから楽しむなんて余裕がなくて、凄く疲れるのです
例えば今日の番組でも、
大好きな「見上げてごらん夜の星を」を歌った人がいて、
この曲はもう出だしのワンフレーズから涙が出てしまう曲なんだけど、
物凄いハスキーな声の持ち主だったのね
切れ切れの歌い方は好きではなかったけど、
ふたりのうちのあとから歌い出した人の声には泣けました
中学時代、広い教室に暗幕をはり、
この曲のタイトルの映画を観たことがありました
そんなことがパ~~ッと頭に浮かび、
それからの来し方や、そのまわりに居てくれた懐かしい人たちの顔も、
浮かんでは消えました
これこそが音楽の力だと思うんです、私…
普段見えないものを見せてくれる
感じとれないひそやかなものを、確かなものとして感じさせてくれる
「北国の春」…
声はまっすぐで朗々としていて素晴らしいのに、
なぜ切れ切れに歌うかなぁ
日本語は頭に重心があるのに、なぜ語尾を強くして、
しかもぶった切るかなぁ
ひとりで歌われたものより、やっぱり合唱には力がありますね
合唱好きだからそう感じるのかなぁ
さだまさしには、是非「夜想曲」を歌ってほしかったけど…
「ハナミズキ」…
やっぱり、自分の感情をコントロールできないと、
ひとに感動は与えられないものですね…
自分が泣いちゃいけない
どう歌うかではなく、どう伝わるか
これが大事
圧倒的だったのは、「さくら」…
途中からずっと、涙がとまりませんでした
きっちりと感情におし流されず、最後まで歌いきった彼に、拍手
桜は季節を忘れず、今年も花を咲かせるでしょう…
被災の地に遺された桜は、どんな思いで仰ぎ見られることでしょう…
久々にTVの歌に浸った夜は、心が騒いで落ちつきません