日本の小中高生が歌声を競う「NHK全国学校音楽コンクール」(通称・Nコン)の中学の課題曲が

AKB48の新曲「願いごとの持ち腐れ」に決まったことで合唱関係者からクレームが出ている。

という記事が話題になっている。

https://dot.asahi.com/aera/2017041200037.html?page=1

 

そんな、問題になるような曲なのかと思って「願いごとの持ち腐れ」を聞いてみたけど、それほど悪い曲だとは思えなかった。

合唱関係者の指摘は、AKBのユニゾン主体の曲と合唱曲は違うと言うことらしい。

音楽学習として考えた場合の合唱曲がどういった要素が必要なのかは専門家でなければわからない。

合唱の専門家が言うように、「願いごとの持ち腐れ」がその要件を満たしていないのかもしれない。

 

だが、記事にもあるように、問題が音楽学習としての曲の要素だけではなく、NHKと秋元康との関係への反発もあるようだ。

 

 

それは時系列的に見ても判る。

「願いごとの持ち腐れ」は明らかにNコンの課題曲用に作られており、

先にAKB合唱選抜として合唱曲として披露されている。

NHK側がいろいろな曲の中から選定したのではなく、最初からNHKと秋元康の協力関係が成立している。

NHK側もNコン参加校が減っていることへの対策としてポップス曲を使うということなので、音楽教育よりもビジネス要素が強く影響した課題曲だったことが判る。

しかも、アレンジは変えているがAKBの新曲として5月発売となることが、さらにビジネス的に意図的に決めたと言われる要因になっている。

新曲として販売しなければクレームも少なかったかもしれない。

 

それに、Nコンの課題曲が1曲しかないのも曲を強制的に歌わせる印象を与えている。

課題曲を2曲にして、参加校はどちらかを選択するようにすれば問題も少なかったかもしれない。

 

まあ、今回の問題はNHK側に今後の課題を残したといってよいだろう。

純粋に音楽コンテストとしての見直しをするのか、ビジネス的に参加校を増やすことを主体にするのか?

その判断はかなり難しいことかもしれない。