ネタバレありですので ご覧になる予定の方はスルーしてください
ダイキチ(松山ケンイチさん)がおじいちゃんの隠し子のりん(芦田愛菜ちゃん)を
おじいちゃんの葬儀の時に引き取って
世話をしていくのですが・・・
強がって,カッコつけて自分で言い出したものの
実際に子育ての経験もないダイキチは
どうしたら育児できるのか・・・
とても苦労します
インターネットで調べたり
幼稚園の先生をしている妹に情報をもらったり
やっと見つけた保育園
必死になって朝から早起きして
必死になってダイキチは走り続けます
りんは日に日にダイキチを信頼して行きます
しかし・・・
“このままじゃモタン 俺もりんも”
と気づくのです
途中 職場の仲間に日々の疑問をぶつけてみて
“子供との時間も、自分の時間だから”
と答えが返ってきます
鑑賞をしていた人の多くはカップルだったり お子様連れだったり
“まなちゃんかわいいねー”
と母と子で話しながら帰る姿も見ましたが
私がこの映画を観て感じたのは
子育てをしているダイキチの姿に
今の自分を投影していました
このままじゃ持たないんじゃないか
(心も身体も)
でもほっとけないんじゃないか
自分の時間なんて一気に無くなって 生活が一変しちゃったじゃない
このまま従来どおりの仕事を続けていけるのだろうか
などなど
けど・・・あれもこれも
自分の時間が犠牲になっているのではなくて
あれもこれも そもそも自分の時間じゃない
って・・・
仕事の状況を変えることがもしもあったとしても
自分じゃなくても仕事のあれこれはどうにか回っていくものだ
(これはかなり前から思っていることです)
って・・・
周囲が色んな心配をしてくれて 助けてくれていることも事実
頼られていることも事実だし
映画のラストシーンで
りんと香里奈扮するゆかりの子供とある場所へ行きます
そこで二人がおお泣きするシーンがあります
ここでも
小さな子供だってちゃんと感じてて考えてて,知ってて,こらえてる
そんなところから
私の大切な人も
当然感じてて,考えてて,判っていて...
将来起こるべく事に恐怖や不安を感じながらこらえてる
泣きたいよね
大泣きしたいよね
って・・・
映画館でひとり大泣きしました
子育てと私が投影していたことは異なりますが
それぞれの立場で
物事を捉えていく過程をこの映画から感じ
これも私の時間だから
と 本当に気持ちが懐に落ちた気がしました
漠然とした内容ですが
ウサギドロップの感想でした
周りに振り回されて
こんなにしんどいのに・・・ 辛いよぉー
と感じている時に
心が軽くなれる映画ではないかと思います