とても心に沁みるドキュメンタリーを見ました。

NHKドキュメント20min.『人生は回るオルガンのように』


番組の宣伝では、


宮城県石巻で“手回しオルガン”
の路上演奏を20年以上続けている石川明さん(54歳)。
投げ銭を頼りに質素な暮らしを送っている。
心の病と向き合って生きる石川さんにとって、
オルガンは無くてはならない存在。
優しい音色が傷ついた心を癒やし、
口には出せない思いを自分の代わりに
歌ってくれているように感じるという。
ただオルガンを回し続けたいと語る石川さんの日々を通して、
一つの幸せのかたちを見つめる。


幸せですか?の問いに

”幸せなんか考えたことも無い”


と言う言葉にびっくりしてしまいました。
そしてずっと、この言葉がはさまった小骨のように
どういう事か、悶々と考えていました。
 
人生を挫折してしまった人なんですが
この番組見ていると、すごく優しく暖かい気持ち悲しい気持ち
沢山湧き上がってくるような、そういう人なんですよ。
何も偉そうなことも言わず、
いや、人と話すのが苦手で突っ込んだ話なんかしないんですよ。


傷付いた心をいやすために
まるで自然も相手も自分も共に癒すように、オルガンの調べが
優しく流れます。


あまりの貧窮ぶりに生活保護を進められても
大好きなオルガンと言う固定資産を奪われることを恐れ辞退して
投げ銭だけで暮らす道を取ります。
ただ今自分に唯一出来る出来るオルガンを弾くこと、
心を込めて弾くことが、生きる糧であり、

自分にとって金より大切なものがあるから
好きな道を進むだけなんです。



幸せの問題を、明確に解決しないで宿題の保留をしている時、
昨日は”ソロモン流”で三輪明宏さんがゲストで
たまたま、幸せについて彼が語っていました。


幸せになりたいって言って、
幸せって充足感だから、一時的なものでなかなか
継続できない。
それをいつも幸せな気持ちで居たいと思ったら
”感謝の気持ちを持つことよ”
と言うような事を話されていました。


なるほどなとは思ったけど、なんかまだ腑に落ちない
旦那は幸せ~なんか言わないけど不幸せでもなさそうで
文句も無く満足してそうですが、
感謝の気持ちなんか、あんまりして居そうもない。
なんか別に感謝以外にも、幸せになる道が有るはずじゃないか?


なんて考えていて、

ふと、”幸せ”を思う心は欲なんじゃないかと思い当りました。

金が欲しい、
名声が欲しい、
権力が、健康が、何がカニが。。。。


皆欲だ。


オルガンの石川さんには、その欲が無いんだ。


ただ自分ができる事、したい事をして
嫌な事をしない(できない)
それが彼の生き方で、
だから幸せなんか欲、考えたことも無いんだね。


欲を捨てた、彼の生き方が葛藤は有っただろうけど
自分の心に正直で
そしてそこに悟りを開こうとか、肩肘も張っていなく
淡々と日々を過ごす事それだけなのね。

沢山投げ銭が入ったら、にこにことまんじゅう買って
そういうすべてに肩肘張らない生き方。


人それぞれの幸せの形は有って、
それは自分の心に正直に合わせて行かなくちゃいけないんだね。