http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100521-00000010-kana-l14
こんな記事が目に留まりました。
丹念に育てた自宅の花を、少し取っていく花盗人が居たので、
「花が、ほしい方は申し出て下さい」
と花の枝にくくりつけたところ
ツマガガンノタメ
ボクニワハナオイッポンモカッテアゲルコトモデキナカッタノデ
ダマッテハナオトッテスミマセンデシタ
ツマガナクナリマシタ
ホントウニスミマセンデシタ
ここの主人は新たな添え書きを書くつもりだ。
「どこの誰だかは分からないけれど、
ぜひ奥さんの墓前に花を供えてほしい」。
花瓶にピンク色のバラを入れ、通りに面した自宅の裏の土手に置く予定という。
花を取る輩が居るのところでは、
ちゃっかりしてるな、とか
モラルが無いな、とか
ごく普通に窃盗の罪を咎める気持ちになりましたが
病気の妻に。。。
の一言で、
突然年金暮らしのつましい老夫婦の愛情物語を想像してしまい
思わず胸が詰まってしまうような切ない気持ちになってしまいます。
盗まれた主人も、きっと盗まれたのになんだか小さな親切をしたような
気持ちでいやな気分は無くなったのではないでしょうか。
花が盗まれた。
この事実は変わりませんが、
事実を受け取る側の気持ちが変わるのです。
ですから情報媒体は、
演出の如何でどのようにも情報操作が出来る危険があります。
裁判などで、加害者の心理状況などを事細かく聞くのも
動機と犯罪に、同じ人として整合性を判断するためで
これだけ心証は変わるから、意見を聞くことはとっても大切だと思います。
昨日の悪人は今日の善人です。
こちらは切ないようなお話で
それを咎める感情はまったくありませんが、
情と言うのはこのようにゆれるのです。