ムーニーのCM ワンオペ育児 | akkaの窓

akkaの窓

徒然なるままに

今日、TLで話題になっていたムーニーのCM。

自分なりに思うところがあったので書いてみる。

 

CM 「ムーニーからはじめて子育てするママへ贈る歌」

どうしてこのCMが問題視されたのか?

 

このCMはオムツの特性などをうち出すのではなく、

育児に奮闘する新米ママさんの日常を描くことで、

乳児を育てることがいかに大変なのかを見せ、

新米ママさんはこんなに頑張ってる、新米ママさんファイト!!

と応援するコンセプトで作られている。

しかし、すでにご覧になった方はお分かりだろうが、

とにかくママが独りで乳児の世話をしているような絵面ばかりがつづくのだ。

 

 

2分のCMの中でパパが登場するのは、赤ちゃんが具合悪くなって

タクシーで病院に行く途中であろう設定の車中、

抱っこするママの隣に不安そうな顔して見ている横顔がチョロっと程度。

 

お察しの通り、パパがタクシーの隣に座っているってことは・・・

「おい!お前!アルコール摂取したんだろ!?」

と推測することができるのである。

 

朝から晩まで、夜泣きで睡眠もろくに取れず、

ご飯も冷凍おにぎりをチン、お風呂もゆっくり浸かれず、

化粧水すら片手でパシャパシャ・・・

赤ちゃんンを抱っこしながら買い物袋も下げて、

坂道をベビーカーでうんこら登り…

「母親なんだから泣いちゃいけないと思っていた。」

と歌詞が響き渡り・・・

 

でも、最後には、

「泣いて、笑って、一歩づつ。君と一緒に生きていく。」

「この時間がいつか宝物になる。」

と子供の成長とともに、母親も成長していくんだよ! 

ってメッセージを投げているのだ。

 

で、このCMがなんで話題なのかだ。

 

とにかく、このママに協力者がいないこと。

そこが問題なのだ。

ワンオペ育児を称賛している。母性を強要、美化してる。

と受け取った視聴者がそれを不快に思ったのだ。

 

核家族化が進む中、孤立する母親は多い。

自分もそうだった。

旦那が仕事に行ってしまうと、帰宅するまで面倒を見るのは自分一人。

旦那が帰ってきても、次の日の仕事があるので、

夜泣きをされると抱っこしてあやすのは自分。

旦那の実家も、自分の実家も遠いので、

頼りになるのは区の育児サポートくらい。

何かわからないことがあれば、先輩ママの姉に電話して聞く。

具合が悪ければ、自分で車で病院に連れて行った。

1号はとにかく母乳も飲まない、ミルクも飲めばすぐに吐く、

夜泣きも一時期ひどくって、泣きじゃくる1号を抱っこしながら

自分もえんえん声をあげて泣いたことも数知れず…

睡眠がとれないことが本当に苦痛だったっけ。

ま、2号の時は母乳も良く飲んでくれて、

2号が寝たら自分も寝て睡眠時間をこまめに確保し、

ちょっと大きくなった1号が哺乳瓶を支えていてくれたり、

オムツを交換するの手伝ってくれたり。

新米ママだった自分も2人目は楽に子育てできるようになった。

 

母親が育児をする。

それが当たり前だと思っていた。

自分が産んで、自分の子供なんだから、自分が世話して育てるのが当たり前。

旦那が早く帰ってきて、お風呂に入れてくれたりすると、

それが当たり前とは思わずに、「ラッキー!」って思っていた。

いい夫だ~。って。

 

しかし、このCMに嫌悪する人が出てきたってことは、

子育ての概念が変わってきたってことなんだと思う。

父親も子育てに協力するべきだし、それが当たり前。

周りのサポートの重要性が周知されてるってことだろうから。

 

このCMを見て、かつての自分の苦しみを思い出した…って人もいたり、

CMがワンオペ育児を推奨しているように受け取る人もいたり。

とにかく素直に「ママ頑張れ!」ってメッセージだけが伝わらずに、

そうゆう要素にただただ拒否反応をしめしちゃう人もいるのだ。

 

ユニ・チャームでは、先日タンポンのCMでも

「男性が戸惑わないためにタンポンを推奨しているのか!?」

という意見が出たりして、女性の生理用品に

どうして男性の意見を取り込まなきゃいけないのかわからない…

って批判めいた記事があがっていたのを目にしたのだが、

今回も、やっちまったなユニ・チャームって感じなのかとも思ったが、

正直、受け取る側がちょっと了見が狭すぎるんじゃないの? と、自分は思う。

 

ああ、自分にもあんな頃があったな~。

あの頃は本当に大変だった。

新米ママさん頑張って~!

 

って、思うでしょ!?

 

1号も思春期に突入し、更年期に片足突っ込んだこの年になった今、

自分もそう思った。

 

そして、それを狙ったのだと思うけど・・・

リアル新米ママさんには、そんな先のことより

「今なの!今が大変なの!!」って感じだろうし、

社会風潮は違うんだってこと。

 

パパもオムツ替えしてるシーンとか、

おじいちゃんでも楽に替えられる!とか、

お尻サラサラ~♪ みたいな無難なのが良かったんだよ。

何しろオムツするのは赤ちゃんだから。

 

でも、、、逆に、これだけ話題になったから、

広告としては非常に評価高くなったよね。

みんなが話題にするくらい問題作ってことだもん。

広告の第一条件であるインパクトは成功したってことだ。

 

育児は勿論一人じゃ大変。

頑張るママ、頑張るパパ、頑張るじーじ、頑張るばーば、

頑張るお兄ちゃん、頑張るお姉ちゃん、

家族で頑張れたら最高に幸せだね♪

独りで頑張る人がいたら、

誰でもいいから「助けてください」って言えたらいいね。

助けを声に出しやすい社会になっていけたら、

日本の少子化も歯止めが来るんだろうか?

子育てするのは母のつとめ。

それが当たり前って、母親神話が崩壊した時、

本当に良い社会がおとずれるんだろうか?

 

そうなのかもしれない。

 

でも、実は、個人的にはそうは思わない。

母は母。子供を産めるのは母親しかいない。

赤ちゃんには母親が必要。

必要とされる幸せ。

それは母親にしか体験できない幸せ。

 

自分は子供を育てられて幸せだって思ってる。

大変でも大変でも、何していいかいまだにわからないし、

子供が成長すればした分、また別の悩みも増えて…

それでも、悩める自分も幸せだと思う。

 

こんな昔ながらの思考を持つ自分。

もし息子に嫁が来たら…絶対に嫌われそう。

でも、孫ができたら、可愛がるよ!

本当に可愛がる。

「ママお出かけしてきてもいいわよ~」

って孫を拉致して連れまわす。

「虫歯になるからお菓子食べさせないで下さい!」

とか言われてもキャラメルとか食わせる。

ちゃんと歯磨きさせるから許して。

可愛いお洋服とかおもちゃとか買ってあげるから~。

と、あと20年くらい先のことを妄想している。

 

は~。

早く孫の顔が見たい…。

その前に、我が子に歯磨きさせなくちゃ…。

 

と、横にそれたところで、以上。