帰れない夜

雪が降った朝に赤ワインを買って
友達と公園で雪の中、通勤者を眺めながら冷たい赤ワインを呑んでいた。

そんな俺たちを、動物園の日本にいない世界でも珍しい動物でもみるかのように
その公園の外から見てる女の子が居た。

一緒に呑みませんか？

動物が喋った！みたいな顔をして居た。

その子は

雪が降ってますんで。

と言ってスタスタ行ってしまった。

まあ寒い雪の日の朝に赤ワイン呑みませんか？
なーんて言ったところで
一緒に呑んでくれる人間は、そうそう
居ないでしょーなぁ

僕たち二人は、そのあと何時間か身体が冷たいんだかアッタカイんだか分からなくなるまで、赤ワインが無くなるまで呑んで雪まみれになって帰って行った。

美味しい赤ワインだった