選挙が始まりました。これからしばらくまたあのスピーカーの音に悩まされるかと思うとうんざりします。もう少しマシな方法があると思うのですが・・・選挙と同時に消費税が沖縄に取って代わりました。意図して変えたものでしょう。菅首相が「沖縄戦没者追悼式」に出席。基地負担を強いてきた沖縄に謝罪と感謝の言葉を述べました。この人も野党時代は県外移設論者でした。しかし中井真知事との会談では「日米合意を踏まえ負担軽減」としか言わず知事をもってして「感覚の差がかなりある」と言わしめたといいます。前首相の思いつきの行き当たりバッタリを引き継いだとはいえそれが交代の主因といってもいい。ただの「引継ぎ」で終わったらあまりにも情けない。沖縄出身でもなく親類知人がいるわけでもない私でさえそう思うのですから県民の思い。落胆はそうとうなものだと思います。
65年も前の文書ですが沖縄戦最終局面での「大田」中将が自決の前に発した電文が残ってます。
「本職、県知事の依頼を受けたるに非ざれども現状を看過するに忍びず之に代わって緊急御通知申上ぐ。沖縄本島に敵攻略を開始以来、陸海軍方面、防衛戦に専念し、県民に関しては殆ど顧みるに暇なかりき。然れども・・・砲弾運び、挺身斬り込み隊すら申し出るものあり。・・所詮敵来りなば老人子供は殺さるべく、婦女子は後方に運び去られて毒牙に供せらるべしとて親子生き別れ娘を軍衛門に捨つる親あり。看護婦に至りては軍移動に際し、衛生兵既に出発し身寄り無き重傷者を助けて真面目にして一時の感情に馳せられたるものとは思われず。・・以来、終始一貫勤労奉仕、物資節約を強要せられつつ只ひたすら日本人としてのご奉公の護を胸に抱きつつ遂に与えることなくして本戦闘の末期と沖縄島は実情形を変え一木一草焦土と化せん。糧食六月一杯を支ふるのみなりと謂う。
  沖縄県民斯く戦えり。県民に対し、後世特別のご高配を賜らんことを。」
「天皇陛下万歳」という文言がほとんどという現地責任将校から大本営に宛てた最後の電文としては異例の内容と思います。特に「・・・後世特別のご高配を賜らんことを」国のため自らを省みずここまでやってくれた県民に格別の配慮をして欲しい。それを自決の前に言っておきたいという思い。
65年を経た現況と照らしてみて読むほどに目頭が熱くなります。