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   民主党政府が国民の幸福度をはかる新しい指標の作成を検討するそうです。ある程度以上の年代の方は記憶にあると思いますが昔、駅名でそんなのがあり競って『幸福』行きの切符を手に入れたことがありました。今はどうなってるのかな?ま、その程度の幸福なら文字通り洒落で済みますが例えば通常の統計調査のように3万人を対象に幸福度を聞いて、3万人の最大公約数的な幸福度をもって「国民は幸福である」と判断されても、一体全体それに何の意味があるのか?今の政府がそのような指標を政策に利用すると考えているのであれば不安です。耳ざわりのいいマニュフェストが次々と頓挫。そしてもぐらたたきみたいに終わりかけたと思ったらまたまた出て来る資金疑惑。八方ふさがり状態の中、考え付いた発想なのでしょうがどうも彼らの考え方がよく分かりません。おそらく「子供手当て」よろしく選挙目当てのばらまきのネタにするつもりなのかと思います。本来、幸福感や満足度というのは、おかれた状況そのものよりも、実際にはその人の心のあり方しだいで万人万様。どう見たって幸せとは縁がないと思う人でも『幸福の絶頂』かもしれないし人が羨むような暮らしをしていても『不幸のどん底』なのかもしれません。子供手当てもらったって子供に食事を与えない親はなくならないでしょうし『どうせだからもう一人生もうか?」という人もいないと思います。それよりもその予算を計上するために他にしわ寄せが行く。その弊害のほうが気になります。今回の『幸福』も選挙目当てのジェスチャーだったら国民も甘く見られたものだと思います。
  ちなみに、世界最貧国といわれるブータンでは、我が国に先駆けて幸福度の向上を政策目標にしており、「国民総幸福量(GNH)」として金銭的・物質的豊かさではなく、精神的な豊かさ(幸福度)を数値化しています。2007年に同国で行われたる国政調査では「あなたは今幸せか」という問いに対し9割が「幸せ」と回答しています。さて、日本ではどうでしょう