認知症の定番といわれている行動が次々と出てきています。驚いた表情を見せず穏やかに・・・と自分に言い聞かせながら対応していますがだんだん目が離せなくなってきました。お金への執着から食事に。妹が作ったハンバーグを目の前で「まずい!」と言う。そのくせ10分もすると「お腹がすいた。ご飯の用意をしないと・・・」と食後の薬も飲まずにさっきまで一緒に食器を洗っていた台所に行く。幸い夜はトイレに起きるぐらいで静かに休んでくれてますがこれもいつまで続いてくれることか。なるべく運動をと朝食後、以前は車で行っていた買い物も散歩を兼ね杖を持って一緒に歩いて行きます。この街は坂が多い。(もともと山を切り開いて出来たニュータウン)阪急系のスーパーまで500メートル。息切れするのを見計らってはベンチに腰掛けて「きれいに花が咲いてるなぁ・・・あれは鈴かけの木。英語ではプラタナスと言うんやで」「お前はなんでもよく知ってるなぁ・・・誰に教えたもらったんや?」「多分お母さんに教わったと思うわ」「そうかなぁ。初めて聞いた名前みたいやけど・・・」噛み合わない会話で気を紛らわし片道20分。昼食の食材を買って来た道と違う道を帰ります。玄関入ると彼女は直ぐに買ってきた袋を全部開けて冷凍庫に入れます。ソファーで休んでいるうちに今度は私がアイスクリームだけ残して冷蔵にいれなおします。これを怠ると好物のメロンパンからちりめん雑魚までカチンカチン。食品を冷蔵庫に入れる習慣は身に染み付いてますが冷凍と冷蔵の区別は早いうちからつかなくなってます。次は徘徊かな?病状がいずれ進むのは仕方が無い。だったらそれがせめてすこしでもなだらかに、穏やかに、今帰ってきた道のように休みながらゆっくりと歩いていけたら・・・