3日の日経の社説に面白いことが書いてありました。以下一部抜粋
政府は、2020年までに指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度にする目標を掲げている。だが、実情はかなり厳しい。
民間企業の管理職(課長レベル)は10年前の3.4%から上がってはいるものの、まだ6.6%だ。国家公務員の管理職にいたっては1.1%から1.9%になったにとどまっている。 今や労働力人口に占める女性の割合は4割を超える。女性の働きなくして経済活動は維持できない。男性1人の収入で家族を養うことも難しくなっている。共働きは1000万世帯を超え、専業主婦家庭を200万上回っている。にもかかわらず、両立支援は不十分だ。女性が男性と対等に働こうと思えば出産をあきらめざるをえず、子どもを抱えて働けば仕事と育児の両立に苦労する。一度職場を離れれば好条件での再就職は難しい。これでは指導的地位につける女性は限られる
こちら先週のニューヨーク・タイムズでは「疑いなく女性が管理者として(男性より)優れている」というある企業の女性シニア・バイス・プレジデントのインタビュー記事がありました。聞き手はノースウエスタン大学の社会心理学部の部長Alice Eagly氏。要約すると
①女性管理者は男性管理者より協力的で民主的である。
②男性管理者は部下を叱るなどネガティブなアプローチを取るが、女性管理者は元気付けるなどポジティブなアプローチを取る。
③女性管理者は一緒に働く人達に対し、指導することや彼等彼女等の個人的な事情を考慮に入れることなどでより世話をする。
④女性管理者の方が男性管理者よりも効率的に仕事をこなすが、これは仕事ができないと女性の方が男性よりも解雇されたり、降格される可能性が高いからである。
(最後の見解は女性管理職が4割以上というアメリカでもそういう空気があるのが意外)
「女性が管理者として男性より優れているかというと日常的な仕事において女性管理者は男性管理者よりも長所があるはずだが答えはそう簡単ではない。何故かというと管理者というものは人々がその権威を認めてこそ良い仕事ができるからだ」とAlice氏は締めくくる。
予想どおり最後はやっぱり「人」。でもその域にすら日本はほど遠い。
時代は100年に一度の大不況。「女性管理職」チャンスだと思うのですが・・・