私の心のよりどころは、老子。
TAO、タオイズム、道。
どんな哲学も宗教も、だいたいおんなじこと言ってる。
多少の違いはあれ、大いに違う部分もあれ、でも結局最終的に求むることは、おんなじ。
悟り。本当の幸福。愛。平和。調和。
そのために、どう生きるかってこと。
そのために、規律や制度があるものもあるし、様々な解釈や仕様がある。
でも、老子には、そういうのはないんだ。
一番シンプルで、一番優しい。
私の魂の一番深いところに、す~っと馴染んだ。
老子に出会ったとき、私の静かで柔らかくて弱い部分が、微笑んだんだ。
これでいいんだ、って。
「無」の意味がわかったとき、
まさにその瞬間に老子が隣で微笑んだの。
そして、自分のすべてを受け入れることができた。
それは、この上なく安らかで、慈愛に満ちた瞬間だった。
2500年も前に書かれた老子には八十一編の説があるのだけど
そのどれもが、現代社会にも当てはまるものなの。
そして、人間にとって、とても幸福な八十一編なんだよ。
老子の本を手にとると
母の胎内に帰ったような気持ちになる。
時々、私はここに帰る。
宇宙との繋がりを、信じることができる。
なんにも逆らわずに、なんにも抗わずに、なんにもしなくていい世界なの。
自分を主張することをしなくていいの。
自分に何の制約も与えなくていいの。
弱くて柔らかいものが、真の強さであると言う。
学を積むことも、争うことも、必要ないんだと。
実や有ではなくて、
空(くう)や、無が、大切なんだって。
それこそが、私の求むること。
老子も説いた、そうだ、って。
私はそれがヨガだとも思う。
だから、私は安心しているの。
すべては、川の流れのように
ただ、流れるだけなのだから。
aki