2021年 冬ドラマ


子供が春休みに突入し、なかなか忙しい

のでゆっくり感想を書いていこうかと。

先週、今週と最終回ラッシュです。


ーあらすじー

概要のみ

警視庁の捜査一課の刑事、望月綾子は

連続殺人犯を追うなかで容疑者である

日高陽斗と心と体が入れ替わってしまう。

戸惑う綾子に日高は殺人犯になりたく

なければ協力するように綾子を脅す。

入れ替わった二人の様子に違和感を

感じた部下の八巻に日高が実は綾子で

あることがバレてしまう。

綾子は八巻と共に日高に気がつかれ

ないよう捜査を進めながら元に戻る方法を

探す為、日高の自宅から奄美が関係して

いると推測し奄美へ向かう。

奄美に伝わる伝承では「シヤカナロー」

という花が入れ替わりの鍵になっている事

を突き止めるが、実在しない花であること

がわかり八方塞がりに。

恋人の陸もまた、人が変わった綾子に

不振を抱いていたが、綾子は陸に

入れ替わった事を打ち明け捜査に協力して

もらうことにした。

綾子は捜査が進むにつれ、殺人犯は本当に

日高なのかと疑い始める。

そんな中、一連の犯人と思われる十和田が

浮上、しかし、最初の犯行以降に十和田は

死亡しており、遺品整理に訪れた清掃業者

に怪しい人物が浮かび上がる。

東朔也。陸の知り合いでもある東は

日高の生き別れた実兄であった。

両親の離婚で父に引き取られた東はその後

生活に困窮し、年老いた父の介護をしなが

ら生活していたが、自身も膵臓ガンで

長くない事を知り、十和田の家で発見した

『闇の清掃人』という漫画を元に、

かつて自分を陥れ、悪どい商売をしている

人々を成敗して死のうと考えた。

それを知った日高が東の犯行の痕跡を消す

為に殺害の後処理をしていた。

警察は日高と東の関係を知り、日高と

東を重要参考人で追うことに。

日高は入れ替わったままでは日高の姿の

綾子が捕まってしまうと考えた。

元に戻る方法は推測ではあったが、

奄美の石と月、入れ替わった時に持ってい

た手錠が関係すると考え、同じ状況を

作る事で二人は元に戻った。

元に戻った二人は行方不明の東が、陸と

奄美に向かっていることを知り急行。

日高は逮捕され、東は病気で息を引き取っ

た。

逮捕された日高は自分が殺したと言い張り

兄の東をかばうが、それは綾子が自分に

協力したことで綾子を共犯者にしたくな

い為に捜査を早く打ち切らせる為の嘘でも

あった。

完璧に日高が犯人であると疑う余地のない

供述であったが、本当は日高が犯人では無

い事を知る綾子は捜査を急ぐ。

そんな中、陸は東が残したSDカードの

動画を綾子に送る。

SDカードにあった東の自白を日高に見せ

綾子は自分が警察官になったのは、子供の

頃に濡れ衣を着せられたからであることを

話し、自分のことを思うなら本当のことを

言って欲しいと説得した。

結果、日高は遺体損壊等の罪となり、綾子

は日高を逮捕したことと、不祥事の差し引

きで警察学校への転勤となった。

5年が過ぎ、刑期を終えた日高から連絡が

入り、二人は再会。

そこに日高が持って来たのは奄美の石で

あった。

きれいに清掃された石には模様が刻んで

あり「これがシヤカナローだったりして」

と月に照らした後、再度二人は入れ替わっ

てしまった。





ー感想ー

SFミステリーでした。

入れ替わりを題材にした映画やドラマも

珍しくはありませんが、基本的に悪人が

いない内容は日本らしいストーリー内容

だったと思います。

進むにつれ、犯人が日高でないことは

綾子の動画が送られて来た時点で薄々

わかってはいましたが、少し残念な

気もします。

ダークな殺人鬼VS警察官の頭脳戦の構図

も見たかったですし、十和田の書いた

漫画を重要アイテムとして展開していけば

もっと深い推理ドラマで展開していけたの

ではと思います。

また、奄美の石も「不思議だね」という

扱いでそこに込められた想いや思念、

伝説的な何かを追及する事がなかった分

SFとしても少し中途半端だったように

思います。


どのカテゴリーで見るかによって感想は

分かれるドラマかと思いますが、SFと

しては消化不良ですし、最終的に戻る事は

前提で、そこに裏切りがない以上、結果は

予想を裏切らない結果だった分、推理ファン

を納得させる程の内容では無かったように

感じます。

しかしながら、二人の状況をドキドキ

しなが見るには、とても面白いドラマ

だったと思います。


〈別記〉

主人公の綾瀬はるかさん高橋一生さんの

ポテンシャルの高さを感じるドラマでした。

この二人の入れ替わった状態の絶妙さが

このドラマの見所だったと思います。

高橋一生さんの綾子ぶりは見事でした。

台詞だけでなく、立ち姿ひとつとっても

女性を意識した動きで最後まで違和感

なく綾子でした。

綾瀬はるかさんには、毎回驚かされます。

どこか抜けている役から、アクションや

天才までどんな役でもできる、女優さん

には稀な存在かと思います。

バラエティーやトーク番組で見るどこか

つかみどころのない雰囲気が画面では

一転して『その人』に見えるのは天才と

しか言い様のないものを感じます。