2021年 冬ドラマ


ーあらすじー

概要のみ


オタク、陰キャラな大学生、水無瀬空

は自由奔放な恋愛小説家の水無瀬碧と

二人暮らし。

碧はコミケとイラストを書くことに情熱を

注ぐ空に彼氏の出来ない事を心配する一方、

自身も恋愛小説家として『オワコン』と転機

を感じていた。

何かあると水無瀬家が逃げ込むのは

幼馴染みで子供の頃から付き合いのある

たい焼き屋『おだや』。

『おだや』のゴンちゃんと碧は微妙な関係。

空は大学でも浮いた存在で飲み会などは

通常参加しないのだが、参加しないと

単位がもらえないかもしれないと聞いた

空は渋々参加。

大学でたまたま空が書いた絵を見ていた

入野光は空に一緒に漫画を書かないかと

誘う。

一見リア充の光だが、漫画家を目指す

隠れオタク。圧倒的に絵の才能がない為

ネームを光が提供し空に絵を書いて欲しい

と提案。光を『チャラい』と感じていた

空だが光るの提案を受けることに。

その頃空は碧の通う整骨院の渉先生に想い

を寄せ、付き合い始めていた。

碧にも転機が訪れ、長年一緒にいた担当が

退社し、新しい担当の橘漱石を紹介される。

漱石にはエキセントリックでストーカーの

彼女がいたが、『おだや』でゴンちゃんの

父、俊一郎と出会い俊一郎のおだやかな

性格に惹かれ漱石と別れた。

また、漱石は次第に碧に惹かれるように。

空は光と漫画のキャラ設定をする中で、

血液型から母の碧と血の繋がりが無いこと

を知る。

碧は空の出生について、かつて付き合って

いた一ノ瀬風雅には鈴という彼女がいて

心臓が弱く空を生んですぐに亡くなった

ことから碧が引き取り育てることにした

ことを告げる。また、一ノ瀬は、鈴が妊娠

していた事を知らずに鈴と碧を置いて

居なくなった事を告げた。

空は一ノ瀬に会いたいと碧と共に訪ねる。

流木を集め売りながら奔放に過ごす日々を

送っていた一ノ瀬は二人の突然の訪問に

驚く。久しぶりの再開に碧は動揺するが

一ノ瀬の何事も無かったかのように屈託の

無い対応に空も碧も一ノ瀬を責めることは

出来なかった。

そして、空は旅に出ると書き残し一ノ瀬と

行方不明に。

一人、東京に戻り落胆する碧の元に空が

一ノ瀬と共に戻って来る。

東京に戻って来た一ノ瀬は碧にもう一度

沖縄でやり直さないかと誘う。

その頃、担当の漱石にはNYへ転勤の話が。

漱石は碧に一緒にNYへ来て欲しいと

伝える。

モテ期が来たと浮かれる碧をよそに、

一ノ瀬は『おだや』で碧の事を話し、

ゴンちゃんに喧嘩を売る。

ひとしきり殴られた一ノ瀬は空に真意を

打ち明ける。

碧は、自分が一番居たい場所はゴンちゃん

の居る東京だと気がつき、漱石の誘いも

一ノ瀬の誘いも断り東京に残ることを

選んだ。

一方、空は自分の気持ちは渉先生では無く

光にあることに気がつき渉先生と別れる。




ー感想ー

いい話でした。

うちにも大学生の娘がいて、まさにオタ

真っ最中です。彼氏が出来ない悩みは

碧と同じです。

ひとつの親子の関係として、理想的な親子

のように見えました。

ゴンちゃんと碧の関係も大人ならではの

関係かと思います。

時間をかけて出来上がっていった二人の

関係は結婚とは恋愛ではない特別な関係

なのだと思います。

また、空と光の関係はこれからという感じ

がとても良かった。

光は空が好きなんだろうなと感じますし

それまで付き合っていた女性とは違う

存在を感じています。

当初遊び人っぽく描かれていた光ですが

空に対してはピュアな感じが良かったと

思います。


微妙だったのは一ノ瀬の存在。

空と碧の出した結論は一ノ瀬の存在を認め

受け入れたようでした。

水無瀬家らしい解決だったとは思いますが

視聴者的にはゴンちゃんの想いに近いと

かな。「今さらなんなん!」です。

状況は違いますが、私の父も私を置いて

出ていきましたが、若い頃は空のように

許す事は出来ませんでした。

年をとって父が亡くなった今では、困った

人だったと思いながら、憎むことは

無くなりましたが、この部分に於いては

空の一ノ瀬に対する対応は無いように

思います。

まぁ、空自身が生活に苦労したり、母親が

苦労している姿をあまり見てなければ

それほど父を憎む理由も無いのですが。


心暖まるドラマで、最後もしっかり

結論を出して終わっているのでスッキリ

しましたが、母子家庭で育って、

一時、母子家庭の親として過ごした私と

しては一部の富裕層シンママならではの

ストーリーだなぁ、とは思いました。

私の人生と照らし合わせて思うことは

別として考えれば、いい話だったと

思います。




〈別記〉

アットホームながらパンチのきいた

ストーリーは流石です。

脚本は北川悦吏子さん。

『ロングバケーション』の脚本家さんで

『素顔のままで』も好きでしたし、今回

出演の豊川悦司さんが出演されていた

『愛してるといってくれ』、最近は

『半分、青い。』など、劇的ではないのに

目が離せない展開で、心暖まる作品ながら

どこか切ない人間模様がとても好きです。

今回のドラマも、楽しみにしていて

期待を裏切らない内容で良かったと

思います。


今回注目は

岡田健史さん。

ドラマや映画などに出演されている

ようで、私は今のところ『望み』しか

見ていませんが、この作品では行方不明に

なる息子を好演していました。

露出は少ないものの、存在感がありました。