2015年公開

ーあらすじー
品川のホストクラブの事務所。
野球賭博で大当たりしたナオキは
1千万円の借金を返せると大はしゃぎ。
泥酔して爆眠。
目を覚ますと1千万円は消えていた。
必死に探すナオキに店長のアキラ始め、
アオイ、ノリオも、知らない、夢だった
のではないかとナオキに告げる。
絶望するナオキを横目にアキラは、
店のオーナーが変わる事を告げサプライズ
パーティーの準備をして欲しいと言う。
アオイ、ノリオがパーティーの準備に
取り掛かる中、ナオキは絶望していた。
翌朝6時までに返さなければ沈められる。
ナオキが金策を練る中、家出をし、
代金を払えない少女、アキコの見張りを
することに。
取り立て屋のヤマサキがナオキを追い込む
中、田舎から上京してきた父、五郎に
借金を知られたくないナオキは五郎を
店で飲ませることに。
アキコと二人になったナオキは、
どうせ死ぬならとアキコに心中しようと
持ちかける。
海に飛び込もうとするナオキだが
誤って先にアキコを海に突き落として
しまう。自分も飛び込もうとした矢先、
店内で接客してた父、五郎が女性客に
気に入られ1千万円を貰えることに。
朝6時までのタイムリミット。
1千万円を持ち帰った父だが5万円足りない。
結局、タイムリミットは過ぎ、ナオキは
これまで逃げ回っていた駄目な自分を
振り返り死ぬことを覚悟するが。

朝6時の合図と共に来た新しいオーナーは
アキコだった。
アキコは客になりすまし、オーナーになる
店をテストする為に来たサクラだった。
たまたま、ナオキの借金の話しを聞き、
全員でナオキを騙して芝居をすることに。
ナオキの借金は賭博で儲けたお金で
既にアオイが返済していた。
ナオキが賭博で楽をして返済した場合
また、借金をする。お金の大切さを知って
立ち直らせる為に全員で騙していた。
新しいオーナーを迎え、気持ちも新たに
新たなスタートを切るホスト達だった。

ー感想ー
元々、舞台の作品なので舞台感凄いです。
映画にする必要あったのかなぁ。
舞台をまんまDVDにしても良かったんじゃ
ないかなぁという気も。

「大洗~」の雰囲気もそのままに
畳み掛けるような台詞の言い回しは
「The福田雄一」という感じです。
福田作品に欠かせない佐藤二郎さん、
ムロツヨシさんも癖の強い感じ、そのまま
世界観どっぷりです。
好き、嫌いがハッキリ分かれる作品かと
思います。
私としては、結果から言うと好きな作品。
コントとして、とても面白いのですが
「何が言いたかったか」のオチが
ウロウロと動きすぎるムロさんが
気になって頭に入ってこずに「笑えた」で
終わりました。
結果、コメディではなくコントのように
なっていたように思います。
原案が落語の「芝浜」というこもあり、
それでいいとも思いますし、映画だから
心に残る所はそれなりに締めて欲しい
という感じもありますが、これだから
面白いとも言えます。

ウイットに富んだ台詞回しを楽しみたい
ならとても面白い作品ですが、三谷作品
のような練られた展開とハートフルさを
求めるならちょっと違うかと思います。
「お後がよろしいようで」という感じの
オチを見る限り面白さという意味での
娯楽作品かと思います。


〈別記〉
今回は吉岡里帆さんが気になりました。
「見えない目撃者」では心にキズを
負った盲目の元警察官という役で
とても魅力的でしたし「健康で文化的な~」
ではハートフルなケースワーカー。
「時効警察」の彩雲はパワフルでした。
派手ではないので「吉岡里帆だ!」とは
ならないのですが、役によって全く違う
人物に見える不思議な女優さんかと
思います。

菅田将暉さん。
アフロは衝撃ですが、
「ネット版仮面ライダーW」を思い出して
結構はじける俳優さんだったのを
思い出しました。
フィリップの時は
「なんてかわいい男の子なんだろう。」
と萌えました。
今ではすっかり大人になり、私の好み
としては、決して男前ではないのですが
彼が演じる役がどれも魅力的で
「アルキメデスの大戦」の櫂直と
ナオキを同じ人が演じているとは
思えないほど違います。
どのキャラもそのキャラとして好きに
なれる俳優さんです。