2020年冬ドラマ

最終回ラッシュで感想が追い付きませんが。
あらすじをざっと。

あおば台病院の救急センターで働く医師
松本照円先生。
子供の頃幼馴染みの友人を救えなかった
過去を持ち、人を救いたいという思いから
僧侶でありながら医師という変わった経歴
をもっている。
そこへ、大学病院からエリートの心臓外科医
濱田達哉が現れる。
「全てを救いたい」と思う松本に対し、濱田
は「お金を出しても自分の技術にすがりたい
と思う人間を救う」と対立。
子供ハートセンターの設立をもくろみ、金銭
と自分の経歴に執着する濱田。
二人の対立が続く中、松本はかつて亡くした
友人の父親、宮寺と話し、わだかまっていた
心を少し楽にすることが出来た。
その矢先、宮寺のおじさんにガンが見つかり
末期で助からないと宣告される。
一方病院でも、ハートセンター設立の為
医師会理事の孫の手術を行い、手術は成功
したものの、予後不良で子供が亡くなって
しまう。このことが原因で、資金援助を
受けられなくなった濱田は失望。
子供を死なせてしまったショックから
手術が出来なくなってしまった。
ハートセンター設立も、子供を救いたいと
思う濱田の願いだと知った松本は、救急搬送
された患者の手術をさせることで濱田を
たち直させる。

原作を知らないのでドラマのみの感想です。
原作では濱田先生の扱いが違うようなので。
90点くらいでしょうか。
松本先生が僧侶ながら、煩悩だらけで人間
臭いところはとても魅力的でした。
田中くんや児嶋さんなどの若い医師が、松本
先生に感化されて救急の仕事に取り組んで
いく冒頭のストーリーもよかった。
ひとつ残念なのは、ハートセンター設立の話
は中途半端な扱いになっていたような気が
します。冒頭、理事長と濱田先生は救急セ
ンターが赤字部署なので潰して、という
ような言い方でしたが、それも途中からは
松本VS濱田の構図の材料に過ぎず、
話が大きい割には全体のストーリーとしては
サブストーリーのようになっていました。
松本先生の自分自身が悩みながら、患者や
他の先生と関わっていく過程は面白かった
のですが、ドラマのHPにあるようなテーマ
「生と死を問う」という程の感じではなかっ
たような気がします。
私がテーマを付けるなら「命の現場で遺され
た人たちの心を救うヒューマンドラマ」と
いう感じでしょうか。
日々運ばれる患者とのエピソードも面白く
キャラクターはみなさん魅力的でとても
面白かっただけに、どこか散らかったような
全体の流れが残念でした。

〈別記〉
伊藤英明さん。素敵ですね。
いまだに忘れられないのはドラマ
『YA-SHA』の双子の役が衝撃でした。
20年近く前のドラマですが、原作の吉田秋生
さんの漫画が好きで見ていました。
ストーリーはさておき、性格の違う二人が
見事に演じ分けられていてハマりました。
『陰陽師』では野村萬斎さんとのコンビが
とても素敵でしたし、『悪の経典』では
狂気の教師役は素晴らしかったと思います。
演じる度に違う一面が見れる役者さんで
どのキャラクターもとても好きです。
次回、どんな役を魅せてくれるのか楽しみ。

今回、特筆はムロツヨシさん。
独特のコメディー感は封印されたエリート
医師の役でした。
元々結構、男前なんですよね。映画『明烏』
ではコメディーながらホストメイクは昔の
松方弘樹さんみたいでしたもの。
どうしても福田組のイメージはありますが
ムロさんも今後の幅の広がりが楽しみです。

ちなみに、伊藤英明さんとムロツヨシさんっ
って同い年なんですよね。