7話、8話
戦兎と万丈が葛城巧の母に会いに
北都へと不法入国。

この話は、全部見た後に
リピートするべきだと思った。

ストーリー上は
ビルドに関する重要なデータを
手に入れるイベントに過ぎないかもしれない。

が、人間ドラマとしてのビルドを見た時
これほど残酷で心の痛いシーンだったのか
と、驚いた。

戦兎が、卵焼きを食べて泣く。
リアタイでは謎解きのヒントとして
見ていたから
「多分、戦兎が実は巧自身か、その何らかの
   意識、魂を持った人なんだろうなぁ」
とか、
「記憶を無くした戦兎の気持ちに
触れふるものがあるのかなぁ。」
と、記憶を無くした戦兎に想いを寄せて
見ていた。
が、リピートの今、
母と、戦兎の距離感を見ると
こんなに残酷なシーンはないと思う。
卵焼きを、食べて泣く戦兎に
母は巧の面影を見たのだろうし
戦兎ほ記憶を無くしても母の味は
覚えていた。
特に、残された母にとっては
旦那は自殺(本当はこの時点では生きてたが)
一人息子は殺された、という状態。

そんな中で、戦兎と母は
親子であると知らずに再会するのだから
あまりにも無慈悲だ。

結局、データは
本人である戦兎の手に戻る。

巧からアナグラムのメッセージ。
『産んでくれてありがとう』
戦兎は自分からのメッセージとは知らない。
母も戦兎が巧とは知らないが
このメッセージが本人の手で
母に届けられたのは、
今になって見ると
切ないが暖かくなるシーンでもある。

リアタイとリピートで
全く違った解釈で見れるという意味で
秀逸な回だと思う。