父は地元も戻った理由は、自身の覚せい剤から離れる為だったと聞いてます。
東京にいても、また覚せい剤をしてしまう事、自分自身、ヤクザの組長という立場から、下の人に示しがつかない事などからの引越しの様でした。
数十人の弟分を引き連れ、事務所や住居を借りて(家賃は払ってたんだか分かりませんが・・・)住み始めたそうですが、中々田舎というのは、生活の面でも厳しい物で、一人一人と東京に戻る人も居たそうです。(父が本部と話をつけて、新しい事務所等を紹介して帰ったそうです)
ただ、父の事を尊敬してくれている人もいて、絶対父からは離れたくないと何人かは残った人と、新しく構成員となる人もどんどん増えていったとの事でした。
その中で、東京から来て残った人の中にkさんという方がいました。
小さな頃は、良く一緒に遊んでもらったりしてもらった人です。
kさんは、父が大好きで、事務所番やら、父の身の回りの世話役やら、構成員の育成などをやっていたそうで、父はかなり信頼して色々任せていたと聞きました。
引っ越して、3年位して少し様子がおかしい事に気づきました。父は覚せい剤に手を出してしまってるのだと思い、問いつめてみると・・・覚せい剤を使用していたそうです。
父は自分がやっていて大変な思いをした事から、怒って辞めさせましたが・・・
その頃kさんに、覚せい剤の売人の仕事を任せていた様で、それから2年程してkさんは、壊れてしまったそうです。奥さんに包丁を突きつけ刺してしまい(奥さんは一命を取り留めましたが)奥さんが家に逃げ込んできて、父が行ってみると、ボーっと突っ立っていた様です。その他にも、色々あったんだよと母に聞きましたが、それ以上は、母は話したくないらしく、これ以上の出来事は、父と母だけが知る過去になりました。
きっと、色々新天地で大変な思いもしたんだと思います。ストレスで、覚せい剤に手を染めてしまったのでしょう。父が好きという理由だけで頑張ってきた結果、精神病院に入院、今でも生きてはいますが、脳がやられてしまったので、もう普通の世界には戻れないと思います。
今でも、一時退院などをすると、家に電話があったり、家に来て、死んでしまって存在しないはずの父に訳の分からない事を話し、母がタクシーを呼んで、家に帰します。
現在、彼は東京の精神病院に入院していますが、それでも遠く離れた家に、どうやって来るのか、突然来たりします。しかし、kさんは、廃人になってしまいました。
本当にかわいそうです。
覚せい剤は、痩せるという理由や、興味本位、そして、かっこいいなどと訳の分からない理由から手を染めている人が今はとても多いです。何処でも手が入り、手を染めやすい現代。
しかし、廃人になってしまうという可能性があるのです。どんな理由であれ、色々な人を見てきた私から言えば、絶対手を出してはならないものだと思います。初めは、自分だけは、すぐ辞められると思う人も多いと聞きました。絶対、一度吸った甘い汁からは、離れられないのです。結局何かあると、手を出してしまうという結果になってしまい離れられないのです。現実は甘くないのです。
ちなみに、父は引っ越してきた事と、若い衆を食わせていかなくてはと思い、組長というトップの立場から責任感があった事もあり、私が3才以降、手は出していないそうです。きちんと縁をきる事が出来ました。
少しは、引っ越した結果が出せたのは、良かったと思います。しかし、その裏に、他の人の人生を狂わせてしまったという事実も残る結果だった事も確かだと思っています。