あれから、15年。(3) | 泣き虫デザイナーのニューヨーク奮闘記、 のその後、それからの ご あきうえ

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ファッションデザイナー「GO AKIUE(ごあきうえ)」のブログです。
I am a fashion designer.
Creating clothes is my passion. I've designed clothes and accessories for actors, singers, and other media personalities.

忘年会で携帯から更新しようとしたら、文字数オーバーで出来ませんでした! (ノД`)・゜・。


と言うか、話しそれちゃってばかりでなかなか進まない… (^^;;




「あれから、15年。③」


「一週間で4コーディネートの作品を製作して下さい。
その作品を実際にEast Villageのショップで販売します。
売れた体数を競って頂きます。」

前回の記事で記憶が前後してたみたいだ。 (^^;;
課題発表の後、生地屋さんに行く前に
East Villageにあるショップにご挨拶も兼ねて6人揃って行きました。
なんか、個性的なアートなブティック。
レディスを中心としたショップです。
店名、忘れた!!! (≧∇≦)
(先日、NYメンバーのTさんがこのブログ見て教えてくれた!「UNTITLE」って名前でした!)

East Village…
僕はマンハッタンを、京都みたいに縦横、上下、右左で覚えてたから方角は下の方。
東村だからマンハッタンの東にあるんです、多分。

このEast Villageはずっと後々に、僕にとって運命の街になるんですよ。

ショップ見学を終えて、売り上げ競争なんだからオリジナリティー溢れながらも、このショップで目を引きお客さんが手に取って、
そして買ってくれる様な作品にしなきゃ。



と言ってもね…
僕はビッケンバーグ等にハマって憧れ
メンズデザイナーになるつもりでモード学園に入って勉強してたんです。
モードには「CO」って授業科目があって様々な「コンテスト」に応募するのがその科目の課題で、応募してこそCOの単位換算の積み重ねになるんです。


だから、僕ね他のデザイン画の課題、パターンメイキングの課題、そしてコンテストにもメンズの応募ジャンルがあれば、頑なまでにメンズデザインで提出してました。
COの授業課題で応募して
一度、海外主催のファッションデザインコンテストのメンズ部門で、日本代表にもなったんですよー☆
そしてメンズメーカーに就職して、メンズのパタンナーになりました!
だから、型紙とかもこの時はメンズのが断然得意でした。


今の時代は聞くところによると、僕がいたファッションデザイン学部にはメンズデザイン学科的な学科があるらしいです。
僕の時代にそれがあったら、即その学科に行ってたでしょうが、
行ってたら、多分ASAYANでグランプリ獲る事はなかったですね、断言します! o(^_-)O



だってね、NYでの第一回目の課題がレディス。
これが当時の僕をどんだけビビらせたか… (≧∇≦)

この「世界にはばたくファッションデザイナーオーディション」ね、
最初国内一次審査の要項にはメンズ、レディスのジャンル分けなかったんですよ。


だから、僕
当然の様に普通にメンズをデザインして創り、自分でその作品着て一次審査に臨みました。

それで、一次審査を無事通過☆
あとあと番組関係者に聞いたらね、このオーディション
全国から約3,500人のデザイナーと、デザイナーの卵の学生さん達が参加してたんですって。
聞いた時はビックリしましたよ!


二次審査は「中山エミリさんが着て似合う服」ってのが課題で、中山エミリさんは女性ですよね???
まぁ頑張って、ふんふん♪言いながら踏ん張ってレディスで作品創って審査に臨みましたよー。



NY来て、数々の課題審査もそれからはずっとレディス!
オーディションの最初に早く言っててよー!ってまじ、思いました。


この時点で僕の試練は大きく三つありました。

1.メンズに慣れきってる自分が一週間で綺麗なシルエットでレディスの型紙を4コーディネートひけるか。

2、タイムズスクエア、ブロードウェイ近くのあの生地屋街、ブロードウェイで歌い踊る人達の御用達みたいなケバケバ生地ばっかりなんだけど…
そそらない…

3、本当に一週間で縫えるんかい???

そこで、思い付いたのが
そう、ドレス=ワンピースですね☆
上下別アイテムのセットコーディネートよりも着数を減らせる!
課題は「四体」だもんね。
ちょうどXmasシーズン、しかもパーティー好きなNY!
ドレスだよ、ドレス!

素材は二体は布帛、もう二体はニット素材にしましょっか!
ニット素材ならある程度のサイズ対応出来て、買ってくれるお客さんも買いやすいかも!
これで難題1と3はなんとか乗り越えられるかも!

オレ、なかなか頭ええやん☆

なぁーんて、考えました。


残りの難題は2の生地調達。


服の作品を創る人には大きく別けて2種類のタイプがいると思います。

・まずデザインを考えてデザイン画を描き、それに合う素材を探しあてるタイプ。


・まずは素材ありき、気になる素材を探しながらデザインの構想を頭で描き素材を決めてからデザイン画を描くタイプ。

が、いると思うんですよ。



僕は後者。
先日の世田谷ぼろ市で探しあてた帯も、二人展の大まかなコンセプトを踏まえて素材を探しながらデザインの構想が膨らみ、そして仕入れた素材を見ながらデザインを決める。


前者はもし、デザイン画のイメージの素材に巡り逢えなければ、
後者はもし、創作意欲をそそる素材に出逢う事が出来なければ、
そこで創作の生みの苦しみを味わうのです。



細かなデザイン工程は5組6人、みんなそれぞれやり方が違う。
考えも違う。



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生地屋さん巡りはみんなライバルだから、当然個別行動です。


最初、ブロードウェイやタイムズスクエアのケバい生地屋さん街しか知らなかったからね、
どっかの生地屋さんで僕が生地を選んでいると、
他のライバルと出くわす事もしょっちゅうでした。

「あら~、奥様。奇遇ですわね~。」的なね。←これはちょっとちゃうちゃうけどw
まぁ、そんな感じ☆



当時はSONYさんが、番組スポンサーの中にいらっしゃったんで
メンバーそれぞれにVAIOが支給されてたんですが、
ネット普及の夜明け前期だったし、オレこう言うPCまともに触るの初めてでネット検索とか、そんなん思いつかなかったし。


仕方なく刻一刻と迫る、課題の納品日が近付く事に怯えながら
ケバい生地屋さんを巡ってうろついてました。


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でも、そんな中でブロードウェイやタイムズスクエア以外にも生地屋さん街があっあたんですよ。

それはね、僕が四日遅れでNYに来る前コーディネーターのCigさんの案内でマンハッタン巡りをして居る時に、ほんの一瞬素通りするかの様なスピードで通ったらしい、Canal Street。

僕、ブロードウェイのケバケバ生地屋さん巡りに疲れ果てた時、現地コーディネーターのCigさんに甘えてながら愚痴って
Canalの情報を掴んだんです!

Cigさんはね、僕が一人NYに残った長い時間も、
そしてその後、日本に帰国した後も日本まで来てくださったりして
本当に本当に最後まで暖かくて優しくて
NYの僕の親です!
僕はつくった覚えのない息子です。
今も本当のたまぁに、二年に一度くらいよりもっとたまぁにかな?
メッセージのやり取りして下さるんですよ。
僕はCigさんが大好きです☆


そうそう、Cigさんへの熱い想いはひとまず横に置いて、生地屋さんの話です!
後で知ったんですが、ライバルメンバーの中には
あの素通りの様に過ぎ去ったCanalでの情景を思い出し、既にそっちを巡ってたメンバーも居たんですよ☆


僕はCanalに走りました!
マンハッタンは狭いので、多分本当に走っても行けると思いますが、メトロに乗りながら気分は走っていました!


うわぁ!
ブロードウェイのケバケバと違って、こっちはニットもコットンもあるー!
値段もブロードウェイやタイムズスクエアより安いー☆
ブロードウェイはきっとミュージカルスターからぼったくる為に高いんだぁ!(←たぶん、違いますよ w)


そして僕はSくんが待つ???始まったばかりの駆け出し同棲生活のおんぼろアパートメントへと帰るんです。



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