おはようございます
6月3日（月）曇り
今日の江戸小話は
「あんまの腹いせ」
大家のだんなが
あんまさんに腰を揉ませておりましたが
思いのほか下手なので
「これ、あんまさん。こう言っては何だが、お前さんより家の下男(げなんの方が、よっぽど上手だぞ。よくこれで、金を取る気になるものだな」
と、文句を言いました。
「・・・・・・！」
あんまさんは腹が立ちましたが
相手はお客さんなので
じっと我慢をして、もみ続けます。
やがて腰から肩、肩から首すじと揉んできましたが
耳のあたりを揉みはじめると
（よし、今だ！）
と、ばかり
だんなの耳の穴をしっかり押さえて
「下手くそで悪かったな。この小言親父！」
と、怒鳴りました。
こんな事が何度も続いたので
この下手くそなあんまさんは
耳を揉むのだけは上手になったそうです。
おしまい
皆さん
今日も張り切って
いきましょうねぇ