こんにちは
1月23日(水)曇り
二日分の江戸小話なので
少し長いですが・・・
今日の江戸小話は
「カッパを釣ろう」
あるところに
とっても貧乏な男がいました。
ある時
お金持ちの家に行って言いました。
「カッパが釣れる良い場所を見つけました。でも、エサに肉がいります。カッパが釣れたらお礼を差し上げますから、肉をもらえませんか?」
お金持ちはカッパなら高く売れるとおもい
肉の固まりを貧乏な男に渡して言いました。
「わしも、カッパを釣るところが見たいなあ」
すると
貧乏な男が言いました。
「木の後ろに、隠れていて下さいよ。そして決して、しゃべってはいけません。カッパは人間の声を聞くと、逃げてしまいますから」
川に着くと
貧乏な男はお金持ちに気づかれないように
肉を服の中に隠して
釣り糸には肉の代わりに石をくくりつけて
ドボンと川に投げ込みました。
金持ちは木の後ろから声を出さないように見ていましたが
1時間もすると待ちきれなくなり
貧乏な男に声をかけてしまいました。
「・・・まだ、釣れないのか?」
すると、貧乏な男が言いました。
「ああっ、今カッパがエサに食いついたのに。人の声がしたから、肉を取って逃げてしまった。もう駄目だ」
そう言うと
さっさと釣り竿を片づけて
服の中に肉を入れたまま家に帰ってしまいました。
おしまい
ちなみに昨日の
江戸小話は
「貧乏神」
ある仲の良い夫婦がいました。
夫婦はよく人の世話もしますし
商売にも精を出すのですが
どういうものかいつも貧乏でした。
女房は、ひどく心配して言いました。
「これはきっと、あたしらの家に貧乏神がいるに違いないよ」
「どうも、そうらしいな。よし、さっそく追い出してやろう」
そこで夫婦は生の杉葉を燃やして煙を出し
その煙を家のすみからすみへ行き渡らせました。
そして竹ほうきで
そこら中を叩いて回りました。
「貧乏神よ、出てこい! 貧乏神よ、出てこい!」
すると何やら汚い物が
ドスン! と
土間に転がり落ちて来ました。
「それっ、貧乏神だ。叩き出せっ!」
二人して追い立てられたので
さすがの貧乏神も
「たまらん、たまらん」
と、頭をかかえて外に逃げ出しました。
すると夫婦は、ぴたりと戸を閉めて
「これで、貧乏はお終いじゃ」
「これで、貧乏とはおさらばよ」
と、大喜びです。
でも、しばらくして
トントン
トントントン
トントントントン
と、表戸を叩く音がします。
「誰だ」
亭主が戸口を細めに開けると
「はい、貧乏神でございます」
と、先ほどの貧乏神が立っていたのです。
亭主はびっくりして
怒鳴りつけました。
「お断りじゃ! お断りじゃ! もう二度と、この家に入ってはならぬ!」
すると貧乏神は
涙声で言いました。
「はい。長い事お世話になりました。わたしはこれでおいとまいたします。・・・でも、あとに残したせがれどもが十人ほどいますので、どうぞよろし くお願いいたします」 この夫婦が貧乏から逃れられるのは、まだまだ先の様ですね。
おしまい![]()
昨日の
駐車場のにゃん
そして
昨日のにゃんs
留守が多くて
ごめんねぇ
皆さん
あと半日
張り切って
いきましょうねぇ