メルセデスベンツSL350(R231)試乗インプレッション | 自動車評論家アチキはアキチ

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今回試乗したのはコードネームR231と呼ばれるメルセデスベンツSL。


SLという車は、ベンツが出してる世界屈指のラグジュアリー&オープンスポーツカーである。

・サーキットも走れる一級品のスポーツ性能と、快適な乗り心地という相反する二つを兼ね備えている

・通常時はクーペスタイル(鉄の屋根がある2ドア)なのに、ボタン一つでオープンカーに変身できる。

「二人しか乗れない」という限定的な使用に限られるが、すべてのシーンで車好きが求める事をほぼ完ぺきにこなせるスペシャルな車。世界中のワガママな金持ち達を満足させ続けている。

二人しか乗れないというのはデメリットに感じがちだが、SLの場合はツーシーターの車の部類ではかなり大きな車体でゆったり乗れるように設計しており、荷物も結構積み込めて、運動性能を設計の段階からオールアルミフレームにするなど、金に糸目をつけずに作られている。

「二人しか乗れない」「裕福な人専用の車」という事を最大限に生かして作られたスポーツーカーなので、世界中の金持ちのセカンドカーとして映画などでもよく登場している。

私は一世代前のSL55AMGというSLに乗っていたが、当時はセカンドカーとして使っていて、実際あらゆるシーンでほぼ完ぺきと感じていた。大変気に入っていたが、当時のファーストカーがジャガーXJで、乗り心地に特化したモデルだったため、同じく乗り心地がいいSLが中途半端に感じてしまい、「もっとスポーツに特化したモデルに乗りたい!」と、生粋のスポーツカーであるポルシェ911に乗り換えたのだった。

ポルシェの良さは長くなるのでまた別の機会に書くとして、乗り心地がいいスポーツカーとしてはSL以上はないのではないかと思えるほど、とにかくSLの印象は今でもかなり良い。

今回試乗するのはSL350。SLの中でもエントリーグレード(一番安い種類)である。

●さぁ!そろそろ試乗した後の感想を書こうか!↓

エンジンは3500cc、V6型エンジンのNA(NAとは過給機がついていないという事)馬力は306馬力。トルクは37.7キロ。

普段乗っているE63AMGが524馬力のトルク64.2キロなので、60%くらいのパワー感か。

エンジンを回すと、V6NAらしくブワーン!と軽やかに上まで回り、エンジンパワーは必要十分にしっかり出てはいるが穏やか。ま、乗る前からスペックを見て想像していた通りの感じ。やはりスペックを見れば大体乗る前からどんな乗り味かわかってしまうな^^;

低速時から加速時までエンジン音が結構ずっと聞こえるが、アドレナリンが出るような爆発的なパワーはない。「公道で必要なパワーの上限はこのくらい!」的な感覚のパワー感。

車の走行で「たまにはアドレナリンが出るようなパワーを味わう楽しさが欲しい!」と思っている人は絶対上位グレードのSL550かSL63AMGをオススメします。少なくとも俺には刺激が足りなかった。

だからと言ってクソつまらないエンジンなのか?と言われたらNO。峠道も、高速コーナリングなどもしたが、少なくとも公道で物足りないとは思わないので、パワーがそこまで要らない人にとっては「え!?何言ってるの?速いじゃん!」っていうくらいパワーはありますよw

しかし、限界走行をしようとすると、途中でエンジンのパワーをフルに使っていて「その先」がないのよね。。。「ここだ!」と思ってアクセルをあおる際にベタ踏みしないといけないし、いちいちキックダウンしないといけないから軽くノッキングが起きるし、エンジン音うるさいのにパワーそこまで出てないし。。。

低い車体に、低い着座位置、低い天井で「俺は今スポーツカーに乗っているんだ!」という実感があるのに、走行速度領域は限られている感じというか。。。足りない。。私にはパワーが足りないぞぉー!!

いつもとんでもないパワーが出ている車ばかり乗っている人にとってはやはりエントリーグレードのエンジンでは絶対物足りないはずでござる。これは声を大にして言いたい!

うーん。これがSLではなく、セダンやワゴンタイプの車だったら足りないと思わないかもな。。元々スポーツ性能はある程度諦めているから^^;

●サスペンション

エアサスでアクティブボディコントロール(ABC)付。走り出しから細かい振動をシャットアウトした上質な走り出しに感動させられる…が、Sクラスよりもコシのあるサスなのでどうしても突き上げ感はある感じ。

個人的にはSLはスポーツカーなので、素晴らしい絶妙なセッティングに感じた。

そして今回のSLには『ステレオマルチパーパスカメラがコーナーを検知し、コーナー内側の車高を下げ、外側を持ち上げることで自動的に瞬時に車両を制御するダイナミックカーブ機能』がついているそうだ。

コーナーを曲がっていると感じる水平感。心から素晴らしいサスペンションだと思う。思うのだが…この感覚にハマると他の車が全部時代遅れに感じてしまいそうで怖い。。。そのくらい魔力のある足の動きです。

高速道路での動きはSクラスの勝ちだな^^;断続的直線高速走行はSLの場合スポーツカーの中では得意な部類だろうけどやはり動きたがる感じ。

逆に峠道ではスパッ!スパッ!と向きを変えて自由自在にコントロールできる感じが楽しかった!雨が降っていた峠道だけど結構ペースをあげてコーナリングしてもまったく不安感なし。SL350はエンジンが軽い為に重量配分が50:50を実現しているらしく、それが感じられた。もしかしたらSL350の一番の美点はこの重量配分かもしれない。

★ここがミソ★
事前情報でミッションはトルコンATと聞いていたため、ミッションに関してはまったく期待してなかった。「どーせ、毎回ギアチェンジのたびにトルコンに待たされて、その後にパワーロスした次のギアが来るんでしょー」と諦めていたが…

乗っていて違和感がほぼない。いや、低速時にあるにはあるんだが、スポーツ走行時にパワーロスしてない感じがするし、ガツンッと早くつながる感じもする。乗りながら「これは帰って調べてみなければ…」と思っていたのだが。

調べてみた結果、7Gトロニックプラスというトルコンの弱点であるチェンジの際に起こるパワーロスを極力抑えた新機構がついているではないか!素晴らしい。このミッションならトルコンATでも許せる範囲だ!世界初の7速ATでもあるらしく、本当にベンツさんの開発力は素敵でございます。

車体合成に関しては、色んな自動車評論家の記事を読んでても「車体剛性が素晴らしく、オープンモデルじゃないようだ!」と褒めていたり、「やはりオープンモデルの剛性はこんなものだ…」と批判していたり、さまざま。剛性力は書く人の求めるハードルによってバラバラで参考にならない。なので、「一般道で最大限ぶん回す」という私の観点から言うとだな。

合格★(薄w

何も不満はありません。オープン状態にしてドリフトもしたけど車がヨレて不満とは一回も思わなかったし、高速コーナーでもまったく不安はない。最高でーす(薄w

●最後に、オープン状態にして走ってみる。

試乗時はつねに雨だったので、やっとちゃんと晴れて屋根を開ける事ができた。

SLは空力がかなり考えられていて、風の巻き込みが世界のオープンカーの中でトップと言われていたので楽しみにしていた。

いやぁ、凄いね。時速100キロ近くまで試してみたけど風の巻き込みはほぼなく、髪がたまにフワッと浮いてしまいはするがボサボサになる事はなかった。凄い。快適なオープンカーでござる。しかし、屋根が開いているので当然なんだけど風切り音がやかましいよw

●まとめ

世界中の金持ち達がこぞって所有するSL君。

いっぱしのスポーツ走行ができて、乗り心地は快適で、室内も広くて、荷物も積めて、オープンにしても風の巻き込みはほとんどなくて、ベンツの最高峰車種だからステータスは抜群で、内外装ともに高級感があって…

「二人乗り」という事が問題なくて、全て完璧にこなしたいワガママなアナタにピッタリの車でございますよ。おほほほほ。

それではこの辺で!さよーならw

●追記
パワーが全然足りないので俺なら買いませんw
ミッションにAMGスピードシフトが入っていて、爆裂パワーを持っているSL63AMGは、いつの日か購入候補の大本命に入るでしょう!

 

 

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