
自営業を営む人間として、最後の瞬間を何処に置くかという事は、ひとつのテーマだと思います。
先月一杯で38年の営業に幕を下ろした、大井町の中華料理屋さん「味平」さん。
この度の閉店に伴いまして、閉店作業をお手伝いさせて頂くことになりました。
こちらのお店には私も思い入れがありました。
妻と結婚して所帯を持った最初のアパートが味平さんのすぐ近くでした。
引っ越しを手伝ってくれた友人や訪ねて来てくれた家族と一緒に出掛けたり、建築士の資格を取得するための学校帰りに寄った20代のころの思い出がこのお店にあって。
お店に貼られていたジミヘンのポスターに惹かれて入店したのに、料理がおいしかったのが嬉しい誤算だった記憶があります。
引っ越してからはなかなか来る機会もなかったですが、最後の最後にこのような御縁があるとは思いもしなかったです。

人それぞれに思い入れの差はあると思いますが、今回ばかりは深い思い入れを持った方が多いお店であったことを感じずにはいられなかったです。
店名の入った皿をはじめ、看板や椅子など、店内で使われていた味平グッズを持って帰りたいというマニアックな方が多数いらっしゃって
同業者じゃないですよ!
一般のお客さんがですよ!!
今日は解体前という事で、こういった残置物の搬出に来させて頂きましたが、今まで閉店のお手伝いをさせて頂いたお店の中でも搬出はとても少なったです。
卒業式で学ランのボタン全く無くなったヤツの如く男前だな~

同業者のお仲間も、労いのご挨拶に沢山来られていました。
お弁当の差し入れを戴いたのは、開成町の「開成苑」さん。
足柄牛で有名な焼肉屋さんという事で、めっちゃ美味かったです
コロナ禍で飲食店業は大変だと思いますが、横の繋がりが強いんだな~と感心しました。
この度、味平さんが閉店されたのはコロナ禍で経営が厳しくなったからではなく、オーナーの年齢による節目としてのご決断です。
38年という間に営業を続けてきたお店ですから、今までも数々の窮地に陥っては耐えてこられたはずです。
そんなオーナーが、この機にきっちり料理人人生を収めて第二のに人生を楽しみたいと仰るのですから、悔いなくやりきったのだろうと思います。
私も工務店業を終える最後の瞬間は、気持ちよく収めることができるようでありたいと思います。
本格的な解体は週明けからです。
近隣の皆さん、お騒がせしますが宜しくお願い致します