
市内某所の新築物件、最初の工事に入ります。
先日の地盤調査により軟弱層の分布が見られるという結果が出ました。
現在の法律では、地盤調査は義務となり調査の結果により適正な改良工事を行う事が、建築工事業者に義務付けられています。
「そんな改良工事やったって大きい地震が来れば、何の意味もないんだからやらなくていいよ」
こんな方がもしいらっしゃったとしても、改良工事を行わずに建築工事を行い、不動沈下が起こった場合は施工業者の過失となります。
そんな訳で、今回の改良工事は小径鋼管杭工法を用います。
調査結果で改良工事の方法は異なりますが、今回はこの工事方法で改良します。

先端に羽根のついた鉄製の杭。
長さは6mあります。
先端のスクリューが地表から潜り込んでいき、軟弱な地盤を貫通して強固な地盤に突き刺さり家を支えます。

重機で杭を持ち上げ、回転させながら打ち込んでいきます・・・。

どんどんねじ込んでいきます・・・

グルグルグル・・・。
この方法のメリットは打ち込みの際、衝撃が無い事、音が静かなことで近隣の方へのご迷惑が殆どありません。
ミルクリートを使用する柱状改良では、溶剤の粉が近隣に舞ってしまったりするので、お住まいの密集した今回のケースでは選択しませんでした。

所定の位置まで打ち込んだら蓋をして埋め戻します。
この柱の上に基礎を作るので、地盤が安定するという訳です。
今回のケースでは、建物が建つ範囲内に27か所、杭を打ち込みました。
鋼管杭工法自体は、とても効果的であるとされています。
しかし、少し前の話になりますがマンションの地盤に打ち込まれた杭が、支持層に達していなかったという事でマイナスのイメージを持たれている方も少なくないようです。
建物の自重が重いマンションにも使用される工法を、比較的重量の軽い木造で使用するわけですから、しっかり支持層に到達してれば一定の効果はしっかり出ると思います。
東北、熊本の地震を見てからは、これだけやっていれば100%大丈夫ですとはどうしても言えません。
自然に逆らう力をどんどん強めていくことが、進歩と言えるのかどうかも疑問です。
それでも、経験を活かしそれに対応する力として編み出された工法を用いて、御客様の大切な家族と資産を守る為の可能性を引き上げられるのであれば、使わない手は無いと思います。
さあ、地盤は盤石。
後は家を建てるだけです