5月3日の朝日新聞の「増幅の先に」という特集記事に、市長の動画を使った政治が紹介されています。



市長が、議場や記者会見等で、議員や地元紙を相手に過激な発言を繰り返して動画のネタを提供し、ユーチューバーがそれを刺激優先の切り抜き動画に編集・投稿してぼろ儲けをするという構図が描かれています。

大量の動画がどのように作られるのか、興味深い記事です。



この動画に踊らされた石丸信奉者が再生回数を伸ばし、大量の市長称賛のコメントを投稿し、ネットの世界で市長の人気が沸騰しているように見えます。

称賛願望が異常に強い市長、金もうけに走るユーチューバー、カルトの信者の如くになった市長信奉者が共存共栄する構図が出来上がっているのです。

こうした動画やコメントがいかに人権を侵害し生活を脅かそうが、市長はこの歪んだ共存共栄の構図の中でしか存在しえないのですから、「切抜き動画を許容する」とお墨付きを与えるのは当然のことなのです。



しかし、この記事の後半から筆先が鈍くなっていきます。

石丸政治の状況に触れながらも、最後には市長の言葉を紹介し、深追いをしない記事になっているのです。



次のような市長の発言を記事にしています。



〇 議員への過激な発言を紹介した後の市長の記事です。


「この町や日本のためになるなら、燃やせるものは燃やしたらいい」。そう言い切り、関心を引くための「炎上」を否定しなかった。



「関心を引くための『炎上』を否定しない」市長は、「恫喝された」と大ウソまででっち上げ、議員が病気になるまで信奉者を煽ります。

そして、死体を埋める映像を添付して「死体が見つからなければ犯罪にはならない」と脅迫した投稿者が恐喝の疑いで逮捕される状況になっても、市長は「燃やせるものは燃やす」ことを止めることはありませんでした。



市長は、議員を貶め、人気を得るためなら、人権感覚など捨ててしまっています。



〇 「消滅可能性自治体」を紹介した後の市長の記事です。



「自分たちの力だけでは人口は減り続け、やがてついえる。外の力を借りるには知名度と認知度がないと」と語る。



市長のX、「Meet-upオンライン」、記者会見の場での「市政の動き」等は、誰がみても「石丸伸二個人」の人気取りの場であることがわかります。

市長は、「外の力を借りるには知名度と認知度ないと」を口実に、実は「石丸伸二個人の知名度と認知度」向上に狂奔しているのです。