市長は、「以前は基金を取り崩していたが、私は財政調整基金を増やした」と自画自賛していますが、基金の総額である積立金現在額は、次のようは経過をたどっています。



H19年度 5,545,391千円 以降平成28年度まで一貫して増加していきます。



H28年度 9,425,891千円 合併後のピークです。



R 2年度 6,678,174千円 平成29年度以降基金を取り崩し、この年が底になります。



R 4年度 7,098,690千円 (なお、財政調整基金も同様の経過をたどっています。)


これを見ると、安芸高田市は合併後基金をコツコツと積み上げてきたことがわかります。


ところが、合併により加算されていた普通交付税が、平成26年度(94億円)から平成30年度(78億円)にかけて16億円も削減されます。

この厳しい財政状況の中で、平成29年度から道の駅あきたかたの建設等を行ったために基金を大きく取り崩し、令和2年度には約67億円まで減少します。

しかし、この例外的な時期を除くと、安芸高田市は合併後堅実な財政運営をしてきたことがわかります。



安芸高田市には、自由度の高い二つの基金があります。

それは、「財政調整基金」と「地域振興基金」です。



財政調整基金は、年度間の財源の不均衡を調整するための積立金で、財源に余裕がある年度に積み立てを行い、大規模災害の発生や大幅な税収減などがあった時に取り崩しを行います。



また、地域振興基金は、合併時に地域住民の連携の強化や地域振興のために設けた基金で、当時「安芸高田市の非常時に使う基金として取り崩しを避ける」と約束をした基金です。



市長は「私は財政調整基金を増やした」と自画自賛していますが、この2つの基金を使って小細工をしていることがわかりました。



財政調整基金と地域振興基金の最近の推移を見てみましょう。  (単位 百万円)


          R 2年度     R 3年度     R 4年度     増減額計

財政調整基金     604     675(+71)   921(+246)   +317

地域振興基金     3,260   3,131(-129)   2,938(-193)  -322


市長が「財政調整基金を増やした額」は、「地域振興基金を取り崩した額」に相当します。


何のことはない、地域振興基金を取り崩して財政調整基金に積んでいたのです。



市長は、こうした汚い手口を使って、「私は財政調整基金を増やした」と触れ回っているのです。

恫喝発言をでっち上げる人間のやることだと納得しました。