業務委託の設計をする場合、業種の違う諸々の業務がありますので、



① その業務に何時間、何日かかるのか基準がありません。


② 業務に携わる人間の資格、技量等も多様で、単価も一律に定めようがありま
  せん。




したがって、委託業務ができる業者から参考見積を取って、それを参考に設計をします。



ところが、1業者だけですと、過大に見積もることもできますので、複数の業者から参考見積を取り、より実態に近い金額で設計するのです。

これが、業務委託設計の原則です。



ところが、安芸高田市がアキタカターンズと契約した業務委託を見ると、参考見積の取得は全てアキタカターンズ1社だけです。

アキタカターンズ1社だけであることは、過大な見積をされてもわかりません。

しかも、アキタカターンズが思い通りの金額を記した参考見積によって設計し、その金額をそのまま予定価格にしているのです。



つまり、外部には絶対に秘匿されるべき予定価格は、アキタカターンズの思いどおりの金額、しかも過大な金額に定められていたのです(「契約事務の突然の様変わり」で見たとおりです)。



さらに、アキタカターンズは型どおりの見積り(入札)をしますが、予定価格と1円も違わない金額で入札し契約しています。

1円も違わないことは、「アキタカターンズは、自社が出した参考見積金額が予定価格になっていることを知っていた」からこそできる芸当です。



しかも、4年間で、16件総額30,827,500円の契約が、全てこのような形で行われていたのですから驚きです(教委の2件だけは、見積金額が予定価格をわずかに下回っており、細工をした跡が見えます)。

不正行為の1例を紹介します。



〇 令和5年度地域おこし協力隊募集業務            (単位 円)

 参考見積金額   設計金額     予定価格    見積(入札)金額  契約金額

 1,452,000   1,452,000   1,452,000   1,452,000   1,452,000 




みごとに、参考見積金額から、契約金額まで同じ金額が並んでいます。

これ以上の不正の証拠はありません。



安芸高田市は、アキタカターンズと最初から示し合わせて、アキタカターンズの思い通りの、しかも過大な金額で契約するのですから、アキタカターンズは過大な利益を手にしてきたのです。

安芸高田市による利益供与以外の何物でもありません。

しかも、最初から最後まで仕組まれていたのですから、石川町よりも悪質であることがわかります。



河井事件からの「政治再建」を公約に当選した市長が、お友達業者や議員と癒着・結託し、行政を食い物にする、旧来型の汚職体質を見事にさらけ出しているのです。