以前、この通信で、石丸政治は「劇場型政治」であることを指摘しました。

それは、


自分の意に従わない議員と中国新聞を悪役に仕立て上げて、自分は庶民の味方として戦いを挑むという構図を作り上げ、市民とネット住民の関心を引きつけ、自分の人気を煽る。


というものです。



市長石丸が議員や中国新聞を「悪役」に仕立て上げる手法は、大ウソのでっち上げと事実関係を歪めた、もしくは事実関係とは無関係な一方的な決め付けと、人を貶めるテクニックにあることを指摘してきました。



一方で、この劇場型政治を作り上げたのは、


① 当初はツイッター(現X)と広島ホームテレビでした。
ツイッターは、瞬く間にネット住民へ「庶民の味方と悪役」を拡散していきました。

広島ホームテレビは「でっち上げられた大ウソ」を事実の如く茶の間に伝えることに格段の役割を果たし、市長石丸の知名度を上げました。


② 次に大きな役割を果たしたのがAbemaTVです。

このネット放送への出演で、市長石丸はネットの社会で「地方自治体の改革の旗手」としての地位を確立していきます。


③ そして、最近特に注目されるのは、議会での一般質問や記者会見の影像を意図
的に「庶民の味方と悪役」に編集して、Youtubeに流すという手法です。

これまで政治的にはあまり注目されていなかったYoutubeですが、「庶民の味方と
悪役」に仕立て上げられた影像によって、爆発的な人気を博し、再生回数が数十万回から数百万回にも達し、まさに乱立する状況になるという事実です。

市長石丸の虚像は拡散の一途をたどっています。(注 一方で、その反作用も出ており注目されます)



本会が注目し、危険視するのは、


民衆受けする極端な主張や特定の個人や集団への攻撃を繰り返す政治家や政党が、SNSを使って劇場型政治を展開すれば一気に人気化する。


ということが実証されたということで、これは選挙に使うことができます。



少し状況は違いますが、前回の参議院議員選挙で、SNSで人気のガーシーが当選したことは、その予兆が現れていたのです。



過去の劇場型政治の展開は、新聞、雑誌、映画(テレビ)という旧来型の媒体を通じたものでしたが、今やSNSを使うことで、極めて安易で安価、しかも政策ではなく特定個人や集団への攻撃だけでも手早く展開できることが実証されたのです。



既存の政治や社会に対する不満や現状への閉塞感が高まると、大衆を扇動する急進的・非現実的な政策を訴える、中には特定の集団を非難・排斥する主張を伴うポピュリズムが台頭してきます。

そして、このポピュリズムは劇場型政治と強い親和性があります。



石丸政治は、異常さを持ちながらも一面でこれを具現化しています。



石丸政治の危険な本質をここに見ることができます。