前号で述べたように、自分に都合のいい回答になるよう誘導する「アンケートの目的」を付けた後に、その前文を受けた設問をしています。

そして、[期待される回答]に巧みに導かれていきます。

「ナチス顔負けの誘導操作」だと言ってもいいでしょう。


[設問1]無印良品の出店は市の将来のとって必要だと思いますか。

    [期待される回答] 必要だと思う


[設問2]議会の判断は市民の意見を反映していると思いますか。

    [期待される回答] 反映していないと思う 



2.アンケート調査の信頼度なし


いくら「市民モニター」という「公的な顔」を待たせた市民へのアンケート調査だとはいえ、特定の集団であること、しかも、回答者がわずか72人では安芸高田市の有権者の意識を調査したということには全くなりえません。

「アンケート調査の体」を全くなしていません。

市長は経済学部の卒業だと聞いていますが、「統計学のいろは」も知らないのでしょうか。

それとも、「ウソでも言った者勝ちだ」と思って、高々113人にアンケート調査をし、「信頼度」を無視して「これが市民の意識だ」と公表したのでしょうか。



余りにも、いい加減なやり方だと言わざるを得ません。

こんなアンケート調査を記者会見で発表し、新聞やテレビに流し、挙句の果てにはその様子をネットで流すなど、他の市町の首長、議員や職員はあきれているでしょう。

それくらいのアンケート調査なのです。



[注]本会は、このアンケート調査を専門家に分析してもらっていますので、結果が出来次第報告します。



[追伸] やっぱり(株)良品計画への利益供与を隠蔽


7月24日の記者会見で、中国新聞の記者の質問に対して、次のような発言がありました。


○ 担当部長

(調査設計業務中の)屋外看板については、良品計画の表示、そういったものになります。



○ 市長

補正予算の3300万円には、市が負担するものが(全て)含まれています。

つまり、(株)良品計画の屋外看板(1000万円前後の工事費)を市の負担で建設する予定だったと明言したのです。

完全な利益供与が仕組まれ、隠蔽されていたのです。




[注]信頼度


統計学では、推定の精度を表します。

例えば、安芸高田市の有権者を対象にした調査をする場合、信頼度(よく使われるのは95%)を設定すれば必要な調査数が決まります。

安芸高田市の場合、必要な調査数は、350人前後になると言われています。






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