一昨日(12月7日)から12月定例議会が開会し、昨日(8日)は予算決算特別委員会が開催され、補正予算が審議、可決されました。



この補正予算には、吉田町時代に統合された旧丹比西小学校の校舎と体育館の解体費用が計上されていました。



この体育館は、地元の活動拠点として残すことが、小学校統合の条件となっており、当然廃止・解体となれば、地元振興会との合意が必要な施設です。



補正予算の審議では、地元出身の武岡議員が、その点について質問をしました。

担当の教育委員会事務局は、「振興会と合意に達している」と答弁しましたが、振興会では「とんでもない」と、反発されているようです。



一方で、市長は、「過去に体育館を残すと言う合意があっても、今回見直しをしたものである。地元での合意形成がうまく行っていないのではないか(要約)」と、地元の問題であるかのごとき発言をしています。



ところが、よく調べてみると、今年9月に策定された「安芸高田市公共施設等総合管理計画 廃止方針施設リスト」には、旧丹比西小学校体育館は入っていません。

9月の時点では、存続することになっていたのです。

ところが、12月には解体する補正予算が計上されているのです。

全く理解できないことが起こっています。



旧丹比西小学校校舎は、老朽化も激しく、さらに水害にも遭っており、解体することは予定されていたようです。

そこで、同じ敷地内にある体育館も併せて解体するという方針が急遽出てきたのでしょう。



では、この決定は、誰がどのようにしたのでしょうか。



今回のように管理計画の廃止方針施設リストにない施設の廃止が急遽浮上することは、職員がなしうることではありません。

こういうことは、組織のトップ、市長以外に出来る者はいません。

市長が、「校舎を解体するのなら、体育館もついでにやれ」という指示を出したのが発端でしょう。



市長の急な決定に慌てふためいた教委事務局は、十分な地元への説明、理解を求めることができないまま、補正予算に計上せざるを得なかったのでしょう。



この問題から、次のような市政(市長)の体質が見えてきます。


① 策定されて間もない計画でも、市長の一存でどうにでもなり、執行に移されるという組織のあり方です。

市長の「思いつき」で市政が進められ、組織などないに等しい状態です。


② 教委事務局も、統合時の合意や管理計画の廃止方針施設リストにないことを進言しているはずですが、市長の独断を止めるすべはないようです。


③ 地元の理解や合意を得ることもなく、一方的にことを進めることを、なんとも思わないのです。結局、市民も無視されているのです。