佐川光晴くんの『ぼくたちは大人になる』を読みました。
 
ぼくたちは大人になる/佐川 光晴
¥1,680
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佐川光晴くんは、
これまでに何かのアンソロジーで
読んだことはあったかもしれませんが、
単行本を読むのはおそらく初めての作家。
 
新聞の書評で
この方の他の本が紹介されており
興味を持ったのですが
あいにくと図書館の棚になく
代わりに手にしたのが
タイトルに惹かれたこの本。
 
良い小説を読みました。
 
 
国公立大学の医学部への進学を目指す
高校三年生、達大は、
女優を目指す同級生土屋さんに
魅かれながらも反発し、
彼女の喫煙癖を密告してしまう。
 
そんな自分を恥じた達大は、
教師に提出するために
土屋さんが鞄から取りだした煙草を
箱ごと飲み込み証拠隠滅を図る。
 
最後の大会を煙草事件の後遺症のためか
体調不良のまま終え
サッカー部を引退した達大は、
本格的に受験勉強に取り組み始める。
 
そして、以前から想いを寄せてくれていた
同級生の片岡さんと付き合い始める。
 
夏休みが終わり、
土屋さんは女優の仕事が忙しくなり、
出欠の融通がきく学校に転校してしまう。
 
そして手紙で
ある男性と同棲し始めたことを知らされる……
 
達大が、自分でもそうとは気付かぬ
土屋さんへの想いを心に秘めたまま
片岡さんと付き合い始めたことで、
受験直前になって
思わぬ騒動が巻き起こるのだった。

 
教養小説ですね。
 
主人公の頭が良すぎることが鼻につきますが、
こういう小説を読むと
高校生に戻って思い切り勉強してみたいな、
と思いますね。
 
思うだけで、本当にそうなったらイヤですけど。
 
特に中学高校生におススメの一冊です。
 
  
評価 ☆☆☆
 
 
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