増田俊也くんの
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか
を読みました。
 
木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか/増田 俊也
¥2,730
Amazon.co.jp
 
 
ぶ厚いです。
 
タイトルに惹かれ、
れいによって図書館で借りようとしたものの、
上下2段組み700ページのボリュームに
読み終えられるかな? 
と、躊躇してしまいました。
 
でも、借りて良かったですね。
 
小説ではなく、柔道家木村政彦の評伝。
 
 
木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」
とまで言われた
最強の柔道家木村政彦
なぜ力道山に敗れたのか。
 
その生い立ち、
師、牛島辰熊との出会い、
そして二人三脚で掴んだ天覧試合制覇、
戦争をはさんでの全日本選手権優勝、
プロ柔道の設立と、師、牛島辰熊との決別、
ブラジルに渡ってのエリオ・グレイシーとの死闘。
 
力道山とのタッグチームでの
いつも負け役をさせられたシャープ兄弟戦。
 
力道山のように頑張って強くなれ」と言われ、
「真剣勝負なら負けない」と実施に漕ぎつけた
力道山との試合だったが、 
結局はそれもプロレスにされてしまう。
 
そして待っていたのは、
力道山の八百長破りによる
凄惨な結末……。
 
この日以降、木村政彦の名声は地に落ちてしまう。
 
やがて力道山は死んでしまうが
木村生きてゆかなければならない。
 
後半生を木村政彦はいかに生きたのか……。
 
 
読み応えがありましたね。
 
プロレスの側から語られることの多かった
力道山木村政彦戦を
柔道の側からの視点で見つめなおした本書。
 
しかし、著者は
木村政彦は、あの日、負けたのだ」
と結論付けています。
 
そして最後に明かされる、
木村政彦の愛弟子岩釣兼生の
地下格闘技での知られざる活躍。
 
近い将来、
対戦相手を含めて
その全貌が明らかにされることを望みます。
 
 
評価 ☆☆☆☆
 
 
  ブックオフオンライン

  ブックオフオンライン