愛知で、というか名古屋で知り合った人間のひとりに
「かおりさん」という方がいる。

周囲の人間が彼女の名前を呼ぶたびに 私は
「……ん?」となる。


~ ~ ~


愛知だからなのか、名古屋だからなのか は知らないが
「かおり」の呼び方のイントネーションが

」なのである。

…フォントを細工して表現してみたが、
携帯からではわからないかもしれないので
文章で説明してみる。



「トイレ」「花火」「金庫」「コンビ」「シール」
などと言うときの音のアップダウンの感じで
「かおり」と言うのだ。

だんだん小さくなっていく感じ。

最初の「か」の音を強く発音し、
最後の「り」の音は、「い」にしてもバレぬであろうくらい
小さく発音する。

(以下、「“か”おり」と書く)


秋田と茨城で暮らしてきた私は
「かおり」という名前は
「トンボ」「カエデ」「ナマコ」のように、
全体的に平坦か、だんだん大きくなる感じに
最後の「り」の音だけやや強く発音する
そんなふうに聞いて育ってきた。

(以下、「かお“り”」と書く)


~ ~ ~


先日、当の かおりさん にそのことを訊いてみた。

あすか
「みんな、“か”おりさん って呼ぶじゃないですか。
私、かお“り”さん だと思っていたのですが、
これはこの辺りの呼び方なんですか??」

かおりさん
「おおおぉぉぉぉ~~!
私も、ずっと かお“り” って呼ばれてたから
ここに来て“か”おり って言われてびっくりしたよ。
そうか、ここでは私は “か”おり なんだ…!って。
名古屋弁かなぁ~?」

(残念ながら、彼女の出身地がどこだか忘れました)


さらに、彼女を “か”おり と呼ぶ人にも訊いてみた。

「え…!? なになになに、よくわからん。
もっかい言ってみて? ……ああ~
花の香りとか、ニオイについて言うときは かお“り” で、
人の名前を言うときは “か”おり でしょ?」

…だそうだ。


その話を横で聞いていた岐阜出身の人間は

「いや、私も実はちょっと不思議に思っていました。
岐阜では “か”おりさん じゃなくて かお“り”さん です」


岐阜は愛知のおとなりだ。
岐阜と愛知(名古屋?)でも違うらしい。


~ ~ ~


かおりさんの呼び方は
場所的にどこのあたりで変わってくるんだろう。

私が小学生だったら、
アンケートとって夏休みの自由研究に提出したい気分だ。



…というわけで、

あなたは「かおりさん」をどう呼んでいますか~?にひひ




【おまけ】

秋田では、秋田弁がやや強い人は
「いずみさん」を「トゥメイトゥー」(英語版 トマト)のように
「い“ず”みさん」と呼んだりします。

(私のいた地域だけか?)