福井県福井市福町

父親が機械メーカーの営業で、転勤を繰り返していました。

私が生まれたのは「木綿のハンカチーフ」や「あの日に帰りたい」が
ヒットした昭和51年。
福井県福井市福町です。

東京に転勤になるまで4年ほど暮らしました。

雪深い雪国。
いまはそんなことはないでしょうが、
玄関が雪に埋もれることも。

裏が山だったこともあって、
家の裏で頭が三角形の大きなトカゲのようなものを発見しました。
山椒魚だったのだと思います。

回転ずしチェーンで有名なアトムボーイ(現「アトム」)の前身、「元禄寿司」が

近所にあり、回る寿司を始めて食べたのも福井でのことです。

夏には水晶浜で海水浴、冬は大野でスキー。
土地の味覚としてはイカ焼きや越前蟹。

一番の思い出は、今でも鮮明に覚えている場面。
父親の営業周りに連れて行かれ、夕日が沈みかけた夕方に、
広大な田んぼの畦に土筆が大量に生えていた。
父親と一緒に袋いっぱいに積むと、「佃煮」にして食べるという。

さて、家に帰ると、姉が知らぬ間に土筆をいじり台無しにしてしまった。
怒られる姉を見て、面白かったのと、食べられなくなって残念だったのと。

その思い出の福井に36年ぶりに訪れた。
同僚にお願いして、生まれ住んだ借家を見に行くと、
「まだあったんだ!」。

懐かしさに胸が締め付けられました。
家族四人で楽しかったなぁ。

思い出は霞んでセピア色に色付けられるけれど、
あの頃も、今と同じく、明るく照らされた世界があったのだなぁ。

ここが私の好きな場所。

では。